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明日香村・都塚古墳 ピラミッドのような階段構造が判明

2015年03月02日 | Weblog
 明日香村教委と関西大考古学研究室が1日、明日香村の都塚古墳(6世紀後半)(注1)のピラミッドのような階段構造(注2)は、各段とも石を垂直に積むだけでなく、内部までこぶし大から人頭大の石を詰め込み、その上を厚さ20cmほどの土で舗装して、詰めた石が見えないようになった特異な造りだったことが分かったと発表した。
(注1) 東西約41m、南北約42m、高さ4.5m以上で全長12m以上の横穴式石室を持ち、内部に凝灰岩の刳り抜き式家形石棺(長さ約2.2m)が収められている.
(注2) 段築は計6段以上(1段は高さ30~60cm)
[参考:共同通信、日経新聞、産経新聞、読売新聞]

過去の関連ニュース・情報
 2004.8.13都塚古墳 巨大な階段ピラミッド状の大型方墳と判明

追記
2015.5.27 明日香村・都塚古墳 調査報告書を刊行
明日香村阪田の都塚古墳(6世紀後半〜7世紀初頭)について、明日香村教委と関西大文学部考古学研究室が発掘調査の報告書を刊行した。
東西約41m、南北約42m、高さ7m以上の大型方墳。斜面に築かれ、墳丘を7段構造(推定)、外装に石を使い、特異な構造の古墳造営と仮定した場合、延べ約3万人が従事したとする。石室も含めて石材は約13万個、計約560トンと推計。
墳丘は川原石を階段状に少なくとも5段以上積み上げ、階段の壁面部と平坦部の内部などに拳大から人頭大の石が使われていた。
粘性度の高い土と砂質土を交互に盛る版築工法で強度を上げていることもわかった。
横穴式石室(全長12m)を備え、室内には二上山の凝灰岩を使った家形石棺(長さ約2.4m、幅約1.6m、高さ約1.7m)が残され、内部には鉄系赤色顔料が塗られていることがわかった。
被葬者は蘇我稲目らが候補に挙がる。
古墳の形状などから朝鮮半島の高句麗や百済との関連が高いとの考察もある。
報告書は27日から明日香村岡の村地域振興公社で販売。
[参考:奈良新聞、毎日新聞、産経新聞、朝日新聞]

追記
2016.11.15 都塚古墳を見てきました。
 

都塚古墳の墳丘頂から遠景を写しました。 左側にミハ山、フグリ山、真ん中の開けた部分の先には石舞台古墳、右側方向には上宮寺があります。



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