歴歩

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松阪市・小谷A遺跡 弥生後期の方形周溝墓を確認 

2008年09月20日 | Weblog
 県埋蔵文化財センターは18日、松阪市の天花寺丘陵北部斜面にある小谷A遺跡(嬉野天花寺町)で、周囲を方形の溝で囲った約1800年前の弥生時代後期の方形周溝墓6基を確認したと発表した。
 方形周溝墓は1辺が5~9mで、6基が並んでいた。上土が削られ埋葬部分は確認できない。溝から葬儀に使われたと思われる土器の壺などが出土している。集落で暮らす人々の中の有力者を埋葬したと推定している。
 近くの小谷赤坂遺跡で、弥生期の大規模な集落跡が確認されており、この住民の墓域であった可能性が高いという。
 当時の社会構造を知る貴重な史料としている。
 現地は埋め戻したため、同市嬉野川北町の県埋蔵文化財センター嬉野分室で23日午後1時半から2時半、発掘調査成果説明会を開く。
 問合せは県埋蔵文化財センター=0596(52)1732=へ。
[参考:伊勢新聞、朝日新聞、三重県HP] 
 なお、三重県ホームページ→お知らせ情報→小谷A遺跡調査説明会資料(http://www.pref.mie.jp/TOPICS/2008090309.htm)で、調査説明会資料が公開されています。

備考:
 小谷赤坂遺跡は縄文時代から近世までの遺跡ですが、1998年に出土した「船とシカを刻んだ絵画土器」弥生後期(3世紀前半)が、船を描いた土器としては県内初、船とシカを組合せて描いた土器としては、鳥取県稲吉角田遺跡(弥生時代中期後半)に続いて2例目として有名です。シカは角の生え替わる時期が稲作のサイクルと一致し、船は稲の霊を運ぶものとされ、豊穣を願う弥生の祭祀の様子を表すものと考えられているそうです。
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