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桜井市・山田寺跡 国内最古級で北斉時代の中国製陶器・「三彩」破片か

2013年06月19日 | Weblog

 桜井市の山田寺跡(特別史跡、7世紀)で出土した陶器「三彩」の破片が、国内で出土した中国製陶器としては最古級で、唐三彩の源流とされる北斉(550-577)時代の可能性が高いことが、兵庫陶芸美術館(篠山市)の弓場紀知(ゆばただのり)副館長(東洋陶磁史)の調査でわかった。
 山田寺は、蘇我倉山田石川麻呂(そがのくらやまだのいしかわまろ、?-649)が創建した。完成は、石川麻呂の死後。 奈良文化財研究所が1976年から発掘調査を進め、三彩など「鉛釉陶器」の破片43点が見つかっている。
 弓場氏は、82年に出土した三彩の破片(6・5cm×5・8cm)が、6世紀の中国製の特徴があり、山西省太原市にある北斉の貴族・婁叡(ろうえい)の墓(570年頃)から出土した三彩の壺と同じ種類の可能性が高いという。
 これまで国内最古の中国製陶器は、長崎県壱岐島の双六古墳(そうろくこふん、全長91mの前方後円墳、6世紀後半)で出土した6世紀後半~7世紀初頭の二彩碗とされてきた。
 陶器片は奈良県明日香村の奈文研飛鳥資料館で展示されている。
[参考:共同通信、朝日新聞]
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