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八尾市・東弓削遺跡 道鏡ゆかりの「由義寺」跡か

2016年09月16日 | Weblog
 「八尾市文化財調査研究会」は15日、東弓削(ひがしゆげ)遺跡(八尾市八尾木、東弓削ほか)の東弓削・都塚地区で、奈良時代後半に作られたとみられる大量の瓦が見つかったと発表した。 遺跡がある地区は、道鏡ゆかりの弓削氏がいた地で、一族の氏寺「弓削寺」があったと伝えられる。
周辺には道鏡が関わった「由義(ゆげ)寺」や、西京と位置づけられた「由義宮」が所在したと伝えられる。
 続日本紀には
  天平神護元年(765)十月三十日 幸弓削寺礼佛。奏唐高麗樂於庭。刑部卿從三位百濟王敬福等亦奏本國舞。
  天平神護元年(765)閏十月朔日 捨弓削寺食封二百戸。
  天平神護元年(765)閏十月二日 幸弓削寺礼佛。奏唐高麗樂。及黒山企師部舞。
  神護景雲三年(769)十月十七日 進幸由義宮。
  神護景雲三年(769)十月三十日 詔以由義宮爲西京。
  宝亀元年(770)四月朔日 造由義大宮司次官。
  宝亀元年(770)四月五日 詔造由義寺塔諸司人及雜工等九十五人。
などが記されている。
 奈良文化財研究所が確認したところ、興福寺式軒丸瓦や軒平瓦と同じ木型で作られたものや、東大寺式軒平瓦と文様が似た瓦もあった。由義寺の瓦と推定しており、寺の位置や規模の解明が期待される。
 現地説明会が18日午後1時~3時に開かれる。公益財団法人八尾市文化財調査研究会東弓削遺跡調査事務所にて
 出土遺物の速報展示が、9月19日~9月25日(日) 八尾市立歴史民俗資料館(八尾市千塚3丁目180-1)にて行われる。
 9月28日からは八尾市立埋蔵文化財センターで展示される。
[参考:毎日新聞、NHK関西ニュース、読売新聞、朝日新聞、八尾市文化財調査研究会HP]

過去の関連ニュース情報
 由義寺(弓削寺)
 道鏡




キーワード:東弓削遺跡
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