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淡路市・舟木遺跡 弥生期の鉄製ヤスが近畿で初出土

2018年03月23日 | Weblog
 淡路市教委が22日、同市舟木にある弥生時代後期(1世紀~3世紀初頭)の山間地集落遺跡「舟木遺跡」(標高約150m)の発掘調査で鉄製のヤスが見つかったと発表した。
 弥生期の鉄製ヤスの出土は山陰地方や九州北部で例があるが、近畿地方や瀬戸内海沿岸地域では初めてという。
 「海の民」のネットワークがあったことを示す貴重な資料としている。
 出土した鉄製ヤスは長さ16.5cm、幅は最大1.4cmで全体が錆で覆われていた。エックス線写真で分析した結果、先端部が鋭くとがっており、「かえし」が見られた。「かえし」をつくるには高度な技術が必要で、鉄器製造が盛んだった九州などから持ち込まれた可能性があるという。
 また、釣り針など鉄製品104点や鍛冶工房とみられる竪穴建物跡などが見つかった。
 2016年度調査の出土品から確認された鉄製の釣り針は、弥生期としては、県内では会下山遺跡(芦屋市)に次いで2例目という。釣り針も、他から流通してきた可能性があるという。
 今回の調査で、3次元レーザーを使って上空から同遺跡の測量も実施し、地表面の起伏を詳細に分析した結果、遺跡の範囲が従来より北に約300mほど広がる可能性があることも分かった。
 調査成果の報告や出土遺物の展示が、25日午後1時半から同市小倉の北淡震災記念公園セミナーハウスで行われる。
[参考:神戸新聞、産経新聞、毎日新聞、NHK]

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