寺嫁な日々

嫁・妻・母・坊守として日々感じた事、大きな声じゃ言えない本音の所・・・お話しします

報恩講準備・・・・辛大根

2005-12-02 01:04:57 | Weblog
昨日から当寺名物『辛大根』を炊いてます

報恩講のおときの時にのみ登場します

『辛大根』って・・・・・
130本分の大根の輪切りを
二升半の醤油と鷹の爪だけで丸二日間かけて炊きます


1日炊いたら
 
こんな風にして
下に引いたわらを抜きながら下と上をひっくり返します

火加減
その年の大根の水分の量
今年の薪の具合
かまどのクセ
・・・・・・レシピのない職人の技です
なので寺嫁はまだ見習い中です
チョットでも焦がしちゃうとコゲ臭くって食べられませんら

何でもその昔
京都市右京区鳴滝の了徳寺に
親鸞上人が立ち寄った折、
貧しい村人達が気持ちばかりと、
塩味のダイコン煮を食膳に供し
それを食べた親鸞上人は、大変喜ばれ
以来この寺では報恩講を行う度に、
その時の精進料理を「大根焚き」として信者達に出すようになった。

・・・というのがその由来らしいのですが

寺嫁の地区では
作り方は各寺様々なんだけど
やっぱり報恩講に唐辛子を効かせた大根を炊いてるとこ多いです

お味の方は
唐辛子のピリリと効いた大根の佃煮・・・・って感じで
食感は意外にもフワフワとろりとしてます
涙が出そうなぐらい唐辛子を入れてるお寺もあります
クドで蒔きで炊くので燻製のようないぶした匂いも
マニアックです

この頃は健康志向が高まって
お醤油は控え目になってきてますが

さて昨日・今日と炊き込んだ辛大根完成です