佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

本についての反省。

2010年01月14日 01時10分47秒 | 本と雑誌
 
 いつも立ち寄っている某大手のチェーンの店で
とある本を探していました。
 
 
 先日まで分かりやすいところに積んであったのですが、
この日行ったらそこから無くなっていました。
あちこち店内を探したんですけど、
結局見つけられなくて、
店内のタッチパネルの検索のやつで探したんですね。
そうしたら在庫に○がついていて、
「お探しの際は近くの店員までお訪ね下さい」
みたいなことが書いてありました。
 
 
 なので店員のかたに聞いたんですね。
その場にいる中では一番チーフっぽい人です。
そうしたら、まずレジ奥のパソコンをチェックしたんですが、
その後で、何と僕が使った検索のやつのところに行ったんです。
 
 
「それで検索したって俺と同じ結果しか出ないぞ。。。」
 
 
 この辺でかなり怪しい感じだったんですが、
その後で、その店員の人が、僕に、
 
 
「どこにありましたか?」
 
 
 と聞いてきました。
 
 
「えっ?」と思いつつ、
「この辺です」と僕は一応答えました。
そうしたら、その店員は、
その少し奥のところを1冊ずつ探し始めました。
 
 
「さっき散々そこ探したんだけどな~」
 
 
と思いつつ、僕の探し忘れということもあるので、
見守っていたんですが、やはり見つからず、
 
 
「この間までここにあったんですか?」
「在庫はあるって出てはいるんですけど。。。」 
 
 
と言われ。。。
さすがにちょっと苛々し、
 
 
「場所が分からなかったので、
そこの検索のやつで探したら、
在庫があると出たんですけど、
『場所は店員に聞いて下さい』
と出たので、聞いたんですけど。。。」 
 
 
と言うと、
 
 
「すみません、今詳しく出るパソコンの方が
使えなかったので。。。」
 
 
と言われました。
レジの奥のパソコンのことですね。。。
そのとき、そんなに時間が無かったので、
「すぐに分からないなら今日はいいです」
と結局伝えて諦めました。
 
  
「この店員、諦めないで僕が待っていたら、
どうやって探したんだろう。。。」
 
 
と思うとちょっと怖くなりました。
 
 
 
 この店ではCDの予約の時など、
何回かそういう困った対応をされたことがあって、
それを思い出しつつ、
先日ここで書いた記事のことを思い出していました。
最近の外食チェーンのコストカットのことについてですね。
その時にコメントで、「買い物は投票行動」という話になり、
その通りだなと思ったことを改めて思い起こしました。
 
 
 ついついポイントが付くとか、
あと、入りやすいという理由で、
これらの店を利用してしまうのですが、
これはちょっと考え直さないといかんなと思ったわけです。
ここで本を買うということは、
この店のこの在り方を支持したことになるわけですよね。
自己反省を込めてですが、
ここから「専門性」というキーワードが浮かんできます。
 
 
 ここの店員の方々に限らずですが、
最近の店員の方は、頭の中にデータを入れないケースが多い、
そんな気がします。
上記のような本を探したり、
新譜や旧譜のCDの予約をお願いすると、
まずパソコンとか店内の端末を使うんですね。
「在庫の確認」という観点でそれは当然だとは思うんですけど、
そこで出て来ないと、そこで止まってしまうんですね。
どういう本やCDが今どこにあるのかとか、
いつ発売になるとか、
そういう個々が持っている情報量があまりにも少ないんです。
確かに、行くたびに店員が入れ替わっていたり、
シフトの問題で、レジ打つだけの人とか、
本やCDの陳列に関わっていない人もいるのだと思います。
こういう業態が出てくるのは、
どの業界でもそれが主流なので、
仕方の無いことだとは思うんですが、
それを自分が間接的に支持しているということの方が問題だと
ちょっと感じました。
 
こういう業態を支持する=
本を真面目に扱っている専門店が打撃を受ける。
 
 
 このネタはまた書きたいと思いますが、
この「専門性」というのは
この時代において難しい問題だと思います。
誰もがパソコンや携帯を持って調べられる今、
二の次におかれている部分があります。
また、そういう専門店が苦境ということで、
専門性から、そこだけに依存しない業態、
多角化の方向へ進んでいるわけです。
現にその店も、
最初は文房具関係だけしか置いてなかったんですが、
いつの間にかテレビやカメラなどの家電関係、
飲み物持ち運び用のボトルのやつとか、
「ここは何屋だ?」
と感じることがありました。
 
 
 まあ、
「ボクシングマガジン」と「ボーリングマガジン」を
間違えられるくらいならまだ笑って済ませられるんですが(笑)
[注:かなり初期の頃の記事参照]
そういった経営的な問題と、
薄れていく「専門性」、
よく考えてみると、あらゆる業種が今そうなっていて、
今日だけでは書ききれないですけど、
難しいことだなと、いろいろ考えさせられた出来事でした。
 
 
追記
  
 この場合、図書館みたいに
場所までちゃんと分かるようにしてくれればいいんですよね。
ただ、「本を売るための陳列の仕方」があり、
ちょくちょく本の場所を動かしているから
そういったことを検索に反映できないんですよね、多分。
 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そらーtekのおにーさん、前も話題になったとおり、... (おとだんな)
2010-01-23 22:43:02
そらーtekのおにーさん、前も話題になったとおり、もう消費者が専門店を求めていないからですぜ。欲しいソフトはネットで一本釣り。売れ筋だけあつめた店頭は何にも知らないバイトのにーちゃんねーちゃんですんじゃう。昔は図書館と並んで本屋の棚を端から端まで見て歩いて面白そうな本を探したり、著者つながりで注文したり、レコード屋のおにいさん(新潟でいえばツモリの名物おにいさん等)とだべりながらマイナー新譜を漁ったりしたものですけどねえ。

先日同じ目にあいましたよ。CDやゲームソフトも置いてある某チェーン店で脱力系の某有名漫画を探したら、一番詳しそうな店員さんに盥廻しの上、それがマガジンハウスから出ている漫画であることすら判らない。実はその前に別の某チェーン店(こっちは書籍中心)で同じシリーズを探してもらったら、そこでは一発で見つけてもらえたんですね。同じ所で買えばいいのだけれど、いい歳のおさーんが何冊も脱力シリーズを買いこむのは忸怩たるものがありまして(店員さんがなかなか美人のおねいさんでしたし…)

ま、ポスドク一万人計画の破綻からして、専門家の専門的な知識に支えられた判断や技能なんてーのは美しいどっかの国では全く必要とされていないんだ、というのは明白だったのでして、その悲しい現実を以前から国立大学毒法化その他でこれでもかと見せつけられてきた訳ですよ、はい。
返信する
>おとだんなさん (tek310)
2010-01-25 01:03:01
>おとだんなさん
 コンビニエンスがあらゆる業態に出て来ているということですね。あとジャンルの細分化もありますね。
 ただ、一応家電量販店とかでも、(物足りないとはいえ)その専門の店員を一人は置いているわけですし、、、まあ時給いくらの店員さんにそれを求めるのも酷かと思いますが、本やCDを置いてある場所くらいは把握していてくれと(苦笑)。
 やはり、自分で目にして手に取って得たときに感じる感覚は違うと思うんですよね。とりわけ、音楽、それも生声生音で勝負する業態に関わっている以上は、少しこだわっていかないとなと感じたり。そういうやり方で頑張っている店を支持する(買い物する)という方法で。
返信する

コメントを投稿