佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

楽路歴程&新潟オペラスタジオ公演「ディドーとアエネアス」

2007年03月26日 20時49分46秒 | クラシック

 

 3月21日の本番。

 

 

 当日は10時集合。

音楽文化会館の第11練習室。

準備をして、曲の頭から流して歌と演技を確認。

 

 

 

 僕の仕事は、ホールでどういうサウンドが鳴るかをチェックして、

修正が必要か考えること。

で、今回、練習段階から、

11練で歌うということを想定していました。

実際歌ってみると、思ったより響かない。

合唱はまとまったサウンドにはなったかなと思いつつ、

響かないので物足りないかも、とも正直感じました。

でも、方向性は変えず、

その曲の意味(合唱はソロの増幅装置?の役割なので、

どういうことを歌っているかをもう一度考えるということ)と

言葉に注意を払うよう指示しました(多分)。

 

 

 

 1時間弱というオペラのため、

通すことでの不安とかはなく、良い状態で本番に臨めたと思います。

実際本番は、

1幕はちょっと走ったようなところもありました。

制御できなかった部分もあるかなと。反省ですね。

やっぱりソリストは、本番が一番気持ちが入るので、

合唱もその流れに否応なしに乗るんですよね。

 

 

 で、2、3幕はその辺を意識しつつ、

自分自身も落ち着けと思っていました。

実際、ソロのところは振らず、合唱部分だけ振るというのは、

ソロの緊張感や流れやテンポを受けないといけない。

そういう意味では難しさもありましたが、

良い意味でアンサンブルは出来たと思います。

終曲は、入りのテンポ指示が上手くいかず事故がありましたが、

何とか持ち直しました。

少し普段より遅めのテンポで入ったので、

コンセンサスが図れませんでしたね。

でも、最後は良い間を取れたのではと思っています。

ディドーのソロから合唱への流れが、

非常にいいところなんですよね、このオペラの。

こういうアンサンブルは、まずまず上手くいったと思います。

 

 

 反応はどうでしょう、概ね好評といったところでしょうか。

ソロと合唱を両方歌うというのは、

ソリストとしては難しさを感じていたのではと思います。

おまけに合唱に関しては、箱の大きさを考えて、

形を整えてまとめる方向に持っていったので、

切り替えが難しかったのではと思っています。

でも、合唱の重要性もわかってもらいつつ、

方向付けはそんなに悪くなかったのではと勝手に思っています。

皆さん優れた音楽家なので、

僕自身さえブレず、方向性を提示できればと思っていたので、

そういう意味では、結局のところ

歌い手の皆さんに助けられたと思います。

 

 

 バロックのオペラの合唱指揮ということで、

非常に貴重な経験をさせてもらえたと思います。

またこの辺のオペラをやってみたいですね。