田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

【ほぼ週刊映画コラム】『潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断』『フェラーリ』

2024-07-05 08:23:18 | ほぼ週刊映画コラム

共同通信エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は実話を基にイタリアを舞台にした映画
海の男たちの誇りと絆を描いた『潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断』
自動車メーカー創業者の内面に迫った『フェラーリ』

詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1439247


【インタビュー】『潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断』エドアルド・デ・アンジェリス監督
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/bbf20dd5e8ca58084d573e3d74ae0843

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『Shirley シャーリイ』

2024-07-05 08:02:02 | 新作映画を見てみた

『Shirley シャーリイ』(2024.7.4.オンライン試写)

 1948年、短編小説『くじ』でセンセーションを巻き起こしたシャーリイ・ジャクソン(エリザベス・モス)は、女子大生行方不明事件を題材にした新作長編に取り組むもスランプに陥っていた。

 大学教授の夫スタンリー(マイケル・スタールバーグ)は、引きこもって寝てばかりいる妻に何とか執筆をさせようとするがうまくいかず、自分の助手となった若いフレッド(ローガン・ラーマン)とローズ(オデッサ・ヤング)夫妻を自宅に居候させてシャーリイの世話や家事を任せることにする。

 当初は他人との共同生活を嫌がるシャーリイだったが、自分の悪態にも懲りずに世話を焼くローズの姿から執筆のインスピレーションを得るようになる。一方、ローズはシャーリイの不思議な魅力にひかれ始め、2人の間には奇妙な絆が芽生える。

 アメリカの怪奇幻想作家シャーリイ・ジャクスンの伝記を基に、マーティン・スコセッシが製作総指揮を担当し、ジョセフィン・デッカーが監督を務めた。

 中年と若年の2組の夫婦による葛藤を描いた心理劇、しかも見ていて気分が悪くなるような会話と赤裸々な人物描写という点では、マイク・ニコルズ監督、エリザベス・テイラー、リチャード・バートン、ジョージ・シーガル、サンディ・デニス共演の『バージニア・ウルフなんかこわくない』(66)をほうふつとさせる。

 現実と妄想が入り乱れ、謎の多い展開をみせるが、もとより、シャーリイ・ジャクソンという作家については無知なので、彼女についての知識があれば、もっと理解が深まったのかとも思った。エリザベス・モスが怪演を見せる。

 

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「BSシネマ」『捜索者』

2024-07-05 07:11:28 | ブラウン管の映画館

『捜索者』(56)

 

 原作は、アラン・ルメイの同名小説。南北戦争終結後、コマンチ族によって兄一家を殺され、連れ去られた姪(ナタリー・ウッド)を救出するための旅を続ける男の姿を描く。ジョン・フォードは「一人の孤独な人間の悲劇の物語」と語っている。

 ジョン・ウェイン=デュークが、兄嫁への思いを胸に、コマンチへの復讐に取りつかれたイーサン・エドワーズを見事に演じた。『タクシードライバー』(76)でロバート・デ・ニーロが演じたトラビスは「イーサンからヒントを得た」と脚本のポール・シュレーダーが語っている。

 後に、自身の演技について聞かれたデュークは、「『駅馬車』(39)『赤い河』(48)がベターであり、『黄色いリボン』(49)『静かなる男』(52)『果てなき船路』(40)もいい。でも、『捜索者』はもっと賞されてもよかったと思う」と答えたという。息子の一人をイーサンと名付けたことからも、彼のこの映画に対する思い入れの強さが分かる。

 ロードムービーとして見ても面白い異色西部劇。イーサンと共に旅をするマーティンを演じたジェフリー・ハンターもなかなかいい。

『捜索者: 西部劇の金字塔とアメリカ神話の創生』(グラン・フランケル)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7f436cded241dc43b8b87273cb812c05

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