田中雄二の「映画の王様」

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『Away』

2020-11-14 07:35:37 | 新作映画を見てみた

 ラトビアの新進クリエーター、ギンツ・ジルバロディスが、独りで監督・製作・編集・音楽などを担当し、3年半の歳月をかけて長編アニメーションとして完成させた。飛行機事故で島に不時着した少年が、さまざまな土地をオートバイで駆け抜けていく姿を描いたロードムービー。

 全編、セリフは一切なく、絶望からの不安、孤独、そして希望をめぐる冒険の旅を、謎の巨人や鳥などに象徴される、隠喩を含んだ美しい映像で綴る。世界各地のアニメーション映画祭で受賞するなど、各国で高い評価を獲得。日本では昨年の東京国際映画祭で上映された。

 確かに、映像は美しいが、自身の心象風景を反映させた、実験的な“私映画”という印象を受けた。


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