この映画のクライマックスの対決シーン。敵役の志々雄真実(藤原竜也)のあまりの強さに、剣心(佐藤健)一人ではとても歯が立たない。そこで斎藤一(江口洋介)、四乃森蒼紫(伊勢谷友介)、相楽左之助(青木崇高)が束になって志々雄にかかっていくのだが…。
このシーンを見ながら、ゴジラとモスラとラドンが共闘してキングギドラにかかっていく『三大怪獣地球最大の決戦』(64)を思い出したのは果たして俺だけだろうか。
剣心が志々雄に「俺たち、人斬りの時代は終わったのだ」と言うように、この完結編では「時代に順応できず不器用に生きる悲しい男たちの物語」という面が強調されていた。
志々雄の最後のセリフ「久しぶりに楽しかったぜ。こんなのは幕末以来だ」もなかなかいい。