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むぎわら日記

自然、読書、模型のことなど

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『透明人間』H・G・ウェルズ(グーテンベルク21)

2023年07月28日 | 読書
SFの古典。
子供の頃、誰もが想像したであろう透明人間になったら何をする? と。
しかし、透明人間であろうとも、透明でいることはたいへんなことなのだ。
まずは、服を着ていると意味がないのです。
裸で出歩くので、寒くなるとくしゃみをしてしまうのです。
ガラスの破片を踏んだら血の足跡が残ってしまうし、物を食べれば消化するまで内容物が宙に浮いて見えてしまいます。
人前に出たり買い物をするときは、全身包帯を巻いて色眼鏡をかけないと正体がばれてしまいます。
誰にも見られないというのは、孤独でもあります。
相棒を見つけようにも、彼の苦悩を理解できないのだから、うまくいくはずは無いのです。
透明人間でいることによって、だんだん精神が病んでいく様子が一番不気味でした。

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