わんわんらっぱー

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Foetex限定ユニット・ダブルマグネットのFE208-Solが発売

2017-09-10 11:38:09 | オーディオ
FE208SSの後継が待ち望まれていた。
シングルマグネットのFE208SよりもSSの方がより一層中音域の微細な差異が聞き分けられるということで、マニアはSSの後継機種を待望していたのである。スペックをみると

品名 m0 Qo マグネット重量 総重量 製造年 形状 最低共振周波数
FE206S 12g 0.18 1821g 5.7kg 1989年 角型アルミ 45Hz
FE208S 12g 0.18 1821g 5.45kg 1995年 円形アルミ 45Hz
FE208 SS 12g 0.15 3642g 7.4kg 1996年 円形アルミ 45Hz
FE208 ES 15g 0.1 3640g 10.5kg 2000年 円形アルミ 40Hz
FE208 ES-R 12g 0.16 3100gアルニコ 6.3kg 2007年 円形亜鉛 38Hz
FE208-Sol 14.3g 0.15 3672g(1836g×2pcs.)   8.7kg 2017年 円形アルミ 43Hz
FE206En 12.2g 0.19 1067g 3.2kg 定番品 角型 45Hz
FE208EΣ 13.3g 0.18 1408g 4.8kg 定番品 円形アルミ 42Hz

となっている。


FE108-Solの低音がかなり力強いので、FE208-Solも低域は充実していると考えられる。振動板の2層抄紙ESコーンが効いているのだろうか?高剛性アルミダイキャストフレームは少し残念。比重で勝る亜鉛合金を実装して欲しかった。
ES以来のダブルマグネットであるので、D-58ES以外はアダプターリングが必要となると思われる。(重要・要検証)


フォステクス、新20cmmフルレンジ「fe208-sol」やバックロードホーンボックス- 音楽2017年9月9日 #音楽


フォステクスは、フルレンジユニット「FE208Sol」など自作スピーカー関連3製品を9月下旬より発売する。「FE208Sol」は20mm径のコーン型フルレンジユニットで価格は35,000円1台、「T90ASuper」はホーンスーパーツイーターで価格は39,000円1台。「BK208Sol」は、20cmバックロードホーン型スピーカーボックスで9月末より受注開始、価格は20万円1台。FE208Sol ...




○そもそも20cm級ユニットは必要なのか?
 いきなり20cm級ユニットのバックロードホーンを作ろうとする人もいるようだが、部屋の面積が6-8帖なら10cm級までで十分だし、20cm級を活かすには20帖以上の部屋が必要である。もちろん狭い部屋でも20cm級BHは鳴るのだが、もっている威力や効用を発揮できない。爆音を追求しないのであれば10cm級で十分だし、中音のリアリティは小口径フルレンジユニットの方が高い。
 ステレオ誌の付録となったスキャンスピークの5F/8422-T03(5cm級)を装着したスパイラルホーンを聞いた事があるが、20帖を超える会議室を朗々と鳴らしきった。あれを聞いて20cmユニットの存在意義が揺らいでしまった。
 一方で、D-58での超爆音を聞いて、面で打ち出す「音の暴力」にも魅力を感じた。
ホームシアター用途では、画面に比例した音量も大きくする必要がある。ダイナミックレンジが大きい方が良い。バックロードホーンは低能率のウーハー装備のバスレフ型では聴けない、現実感を伴った低音が聞ける。

http://d.hatena.ne.jp/Takaon/20121010
「以前私が書いた文章の転載開始」
Air氏は
『通常、低音を鳴らすためのウーファー・ユニットとは、低音を出すことに優れたスピーカーである、と考えるのは大きな間違いである。ウーファー・ユニットとは、高域を出ないように機械的に無理やりダンプされたスピーカーなのである。中~高域に行くに従いレベルが落ちていくウーファー・ユニットは、無理やり高域にブレーキを備えた機械だと理解できる。もっと端的に言おう。ウーファーでは、マトモな低音は、まず期待できない。使うだけマイナスになるだけ、オーディオ的に妥協の機械であると自分は知ったのである。』と述べている。
http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/airair/?Y=2009&M=9
ちなみに、すでにAir氏のページは閉鎖されている。
急進的な意見のように見えるが、本当の事だ。

 ウーハーは振動板質量が重く、音が遅れ気味になります。皮肉な事に長岡鉄男先生の方舟に行くと、それが体感できます。メインスピーカーのネッシーにはFE206ES-Rが装着されています(208ではありません)。サブウーハーにはFW208nが3発ついています。明らかに低音が遅れています。中音の緊迫感はコンプレッションドライバー級ですが、低音が追従出来ていません。一説にはサブウーハーのユニットをフルレンジのFE208SS?に取り替えようとしていたとも言われています。そのほうが良かったと思うのですが、実現には至らなかったようです。

 細かい話になるとFE208ESが発売になったときに、賛否が分かれました。長岡先生はしばらく使っていれば良くなるのでは?みたいな曖昧な意見だったように記憶しています。旧来のFE系パルプコーンのFE208SSからFE208ESの通称ESコーンになった時にMoが12gから15gに重くなっており、ESは1kHz-3kHz付近の周波数ピークを抑えるために機械的にダンプしているといわれています(要検証)。つまり、ESはSSよりもウーハー寄りのユニットだということなので、SSの方が音が良いという説も根強い理由があるわけです。

 自作スピーカーでウーハー系ユニットを使うのなら、メーカー製を買ったほうが確実ですし、今時は中国生産なのでC/Pも高いです。私も数組所有しています。それはそれで手堅い選択で、安定した周波数特性を誇る優れた製品だと思います。但し、ユニットは10cm級までにしています。それより大きいユニットを搭載した製品は高価である上に、ウーハーならではのデメリットが感じられるからです。

 しばらく前まではバックロードホーンにこだわるのは、重低音のS/Nの良さ等に惹かれている一部の使用者達だけが分かっていれば良い話であって、一般的にはどうでも良い話しなのではなかろうかと考えていました。

 ところが長岡派系の人達自身がおかしな解釈に基づいてユニットを選択している事例があるので、本質的な議論を行う必要が感じられるようになりました。

 まず、先の議論に通ずるのですが、追従性の高い(ハイコンプライアンス)ユニットを用いる事が高音質を引き出す秘訣です。ですからユニットはMoが小さいフルレンジを選択することになります。バックロードホーンはユニット選定が厳しく問われます。Fostexが通常販売しているユニットではバックロードホーンの良さを引き出すことが難しいのです。定番品の磁束密度不足だと思われます。ですから、3年置きに磁石を強化した限定版製品が販売されるのです。磁束を強化すると、今度は低音が出ませんので、キャビネットのホーンを使って低音を増幅してバランスを取ります。引換に中音域の緊迫感がでます。ボーカルが生々しいのです。

 バックロードホーンの低音は速いので、聴覚上の量感が不足します。周波数特性を測定したグラフよりももっと低域が出ていないような感じがします。また、歪んだ音を再生すると、共鳴付帯音が気になります。

 再生するアンプはアナログアンプ時代はかなり限定されました。アンプの駆動力が弱いとバックロードホーンの逆起電力の影響がでるようです。今は無帰還型のフルデジタルアンプ(パルスアンプ)が登場したので、廉価なものでも十分に駆動できます。再生するソースも高音質化が進み、バックロードホーンの真価を堪能するには、とても良い環境になっています。

 FostexのFW系のウーハーユニットをバックロードホーンに装着すると、今度は面白い程に低音が出ます。但し制動が甘いので、共鳴付帯音が耳につきます。ホラ貝みたいな低音になるのです。その緩い制動による低音は量感に繋がります。一聴すると、FW系ユニットでも良いのではないか?と思うのですが、それなら、バックロードホーンを使う意味がないのです。

転載終わり

○どんな人がFE208-Solを必要とするのか?
FE208S SS ES の人はSolに換装した方が良いだろう。
S SS よりもSolはmOが重くなっているので、過渡特性(トレンジェント)にある程度影響すると思われるが、振動板剛性アップ?で低域の制動が強くなると思われる。
個人的にESはES-R登場で存在意義を失ったし、ハイ上がりのSSの方がESよりも高音質だと感じている。
ES-Rの後継は未来永劫発売されないし、そもそも20cm級限定ユニットの後継自体が発売されない可能性が高い。
ES-Rユーザー以外はお布施だと思ってSolを購入した方が良いだろう。

○メーカー製の大型スピーカーには魅力を感じない。
 長岡BHはありえないほどのオーバーダンピングフルレンジユニットを使い不足する低域をホーンで補うという方式である。ある意味、正攻法なのだが、現在のオーディオ界では傍流に押し込められている。私自身はB&Wを筆頭とするメーカー製の大型スピーカーには魅力を感じないし、それ以前に高額過ぎて購入対象ですらない。
 長岡BHはまさに貧者のための「蜘蛛の糸」であり、オーディオ下克上を成せる数少ない救済策なのである。Solは1本38000円だが、考えようによっては安い。一時期の長岡BHブーム?に残滓によって、ヤフオクにてキャビネットは中古で入手できる。

○サブウーハーについて
 長岡BHにサブーウーハーを付けようとすると、応答性を考えると、チャンネルデバイダーを使ってFE208EΣ以上のユニットを後面開放で使用する、という手法が考えられる。
 長岡先生が使っていたDRW-1もしくはMark2を考える人もいるようだが、先生御自身が「2つのフィルターを透過した音がBHに合わない」という趣旨の事を書いている。BHと同等か、それ以上の応答性がないと、サブーウーハーの意味がない。応答性の悪い低音を発っすれば、単に低域を汚すだけである。先に挙げた理由によりウーハー使用は論外だ。
 実は、もっと確実性の高い方法がある。既に使っているBHと同じか、同じようなBHをもう一つ用意して並列動作させるのである。楽器であるベースの最低音の周波数は36Hzと言われる。人間の聴覚が聞こえるのは40Hzまでとされる。よって、長岡BHでも40Hzぐらいまではある程度の音圧がでる。低域を充実させたければ、並列でもう一つ鳴らせば、ハイ上がりを補正できる。
 使用するユニットは同じの方がよいだろうが、キャビネットは違う方が低域周波数特性の差異によって補完しあう可能性があるので、良いと思われる。例えば、D-58とD-57との組み合わせとかである。
 アンプのAとBのセレクター機能を使えば、用途によって使い分けできる。

FOSTEX フルレンジ FE103En
FOSTEX


FOSTEX フルレンジ FE206En
FOSTEX

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1 コメント

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初めまして (namsan)
2019-05-05 20:51:17
Air氏のブログは私も夢中になって読んでいました。懐かしい限りです。
長岡BHの低音補強ですが、私は2発を自主設計して片方をデジイコでフルブーストして使っていました。
スロートを絞らない長岡式のメリットで、片方をフルブーストしても影響は極小だったと思います。
F特はフラットではなく、小音量メインでしたので30Hzで10dBほど持ち上げていました。
ASWも試したのですが、BHへSWを繋ぐのは容易ではなく、今でもこの2発方式がベストではと思っています。
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