広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

えび千両ちらし

2019-09-04 22:46:52 | 各地お土産・食べ物
旅行記の続き(前回の記事)。新潟でのこまごまとした目的の1つが、ある駅弁を食べることであった。
JR東日本の駅弁コンテスト「駅弁味の陣2017」で最上位になった「えび千両ちらし」なる弁当。ネットの評判もかなり良く気になっていた。
※以下、えび千両ちらしについて特に目新しい情報はありません。ご存知のかたは読まなくてもいいと思います。

新潟の駅弁であっても人気商品だから、首都圏では駅弁屋「祭」などで、輸送されたものをスケジュールに合わせればほぼ確実に入手できる。もしかしたら仙台駅の「旨囲門」にもあるかもしれない(ないかもしれない)。
だけど、秋田にいて入手するのは至難の業。スーパーの駅弁大会でもしかしたらあるかもしれないが、そもそもいつどこでやるか把握が難しい。
だから現地へ行くしかなく(駅弁とは本来そういうものですが)、今回行くからには忘れずに買って食べたかった。


ここで新潟駅の駅弁全般について。
仙台駅は駅弁の種類が豊富と言われるが、新潟駅も負けていない。その駅弁業者は少々複雑。いちおう「4社」なのだろうけど「2グループ」と呼ぶべきか。
具体的には神尾商事神尾弁当部、新潟三新軒、三新軒、新発田三新軒(順不同)。「三新軒」が少々複雑なのです。

新潟周辺の路線図を見ると、新潟、新津、新発田と、「新」を頭文字にした3駅を頂点とする三角形が形成されている。
新津で創業した業者が、戦後まもなく新潟と新発田に支店を出し三新軒となり、後に分社化。その後、(おそらく上越新幹線の開業などがあり)新津や新発田の会社も新潟駅へ進出。一方で新発田駅や新津駅での駅売りはやめてしまった。
新津創業で3駅に散らばってすみわけていた3者が、新潟へ再集結してしまった形。
現在も、新津の三新軒の工場は新津駅前にあり、出向けば売ってくれるとのこと。また、新発田三新軒も、新津の三新軒の場所に移転しているそうで、もしかしたらそれも買えるかも。

商品開発は、3つの三新軒それぞれやっているのだろうだけど、いずれもおいしくかつ個性的な商品を生み出している。定番としては新津の「鮭の焼漬弁当」、同じく新津の雪だるま形容器の「雪だるま弁当」などがある。
これまで何種類か食べたことがあるけれど、どれもおいしかった。さすが新潟だけにごはんもおいしい(同じく米どころの秋田県民の味覚でも)。
えび千両ちらしは新発田三新軒。ネーミングがユニークで、駅弁大会でも見かける「まさかいくらなんでも寿司」も新発田の商品。

新潟駅には、駅弁会社ごとでなくどの業者のも扱う売店が複数あり、選びやすく買いやすい。
改札内のNewDays、万代口改札外・NewDays隣の「たび御膳」という駅弁店(Suicaのポイントが付かないようだ)、南口側改札外の「駅弁屋」というシンプルな駅弁屋(NRE経営)などで、えび千両ちらしは、さすがにどの店でも多めに置いてあった。夜遅くでなければ確実に買えるだろう。

えび千両ちらし 8%税込み1380円
予想していたのより若干小さな箱。
容器を厚紙でぐるりと巻いてゴムひもでおさえた構造。商品名やイラストのある白い紙は取り外すことができる。裏面には郵便番号欄などが印刷されていて、ハガキとして使えるというシロモノ。

一部開封
内側の厚紙に「おしながき」が印字(取り外せない)されている。昔は別紙だったようだ。
さらに開封
濡れおてふき付き。箸袋に「新発田駅構内・新潟駅構内」とあるが、上記の通り新発田ではもう売っていない。

念願の中身。
えび千両ちらし
一面の玉子焼き(出汁入り厚焼たまご)。何も知らないと驚く。
ピンク色のものが載っているのは、むき海老のおぼろ(味はよく分からなかった)。

玉子焼きは厚めで細長いのが4枚並んでいる。動かしてみると、
下にネタとごはんが隠れている
右上から時計回りに、塩いかの一夜干し、蒸し海老 酢通し醤油からめ、うなぎ 蒲焼きのたれ仕込み、こはだ 薄切り〆わさび醤油からめ。

ごはんとネタの間にはとろろ昆布が敷いてある。
ごはんはすし飯で「新潟米の精進合わせ」。鰹節など使わず、昆布でだしをとったということ? 新潟米だけで品種名や詳しい産地は不明。くるみとかんぴょうも細かくして混ぜこまれている。

どうやって食べるべきなのか迷う。ごはん、ネタ、玉子を一度に食べるとすれば、ちょっと大変。まあ、いろいろと食べてみた。
どうやって食べても、どれもおいしい。

まず玉子焼きがおいしい。こんなにたくさんあるのに飽きない。寿司屋の腕は玉子焼きで分かるとか言うけれど、寿司屋の味だ。
海老は酸っぱめで好き。こはだのわさび醤油もなかなか。(最近は食べることに罪悪感もあるけど)うなぎもいい味、玉子と合わせるとうなたま。
あまり意識しなかったけれど、縁の下の力持ちでごはんのおいしさもあるはず。
見た目は小さく感じたものの食べごたえもあって満足。

約1400円が高いとは感じない内容で、人気なのも納得。魚や酸っぱいものが苦手でないかたには、ぜひおすすめ。
個人的には、駅弁は幕の内系のおかずがいろいろ入ったものこそ駅弁であると考えている。でもこれは別格。ぜひまた食べたい。→2021年には秋田駅で販売された。

別の新潟駅弁を旅行記の次の記事にて。

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2 コメント

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Unknown (秋田市4227ファン)
2019-09-05 22:25:27
こんばんは
自分が高校の修学旅行の時に特急・白鳥に乗って新潟駅で買った駅弁が、このブログに名前があった『雪だるま弁当』でした。
丁度、新潟駅に停車した時間がランチタイムだったと思います。
雪だるま弁当を見て担任の先生が『随分カワイイお弁当』と言っていたのを思い出しました。
今でも雪だるまの器がウチの何処かに、あると思いますが・・・。

駅弁大会は秋田市内であれば秋田西武・いとく・グランマート・ナイスで時折、開催しているイメージがありますが、お目当ての商品が無かったり、数が限られているので開店と同時か売場に並ぶと同時でないと買えない感じが・・・。
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こんばんは (taic02)
2019-09-05 23:15:47
雪だるま弁当は、現在も控えめながら店頭に並んでいました。食べたことはないですが、外観と裏腹に中身はしっかりした弁当みたいですね。注文すれば白でない色の雪だるま容器にしてくれるらしいです。
白鳥で新潟でお昼というと、上り(大阪方面)ですね。実は我々は帰りの下りの夕食が新潟積み込みでしたが、普通の幕の内でした。実は後で紹介するもう1つの駅弁が、その幕の内の現在の姿(たぶん)です。

スーパーの駅弁は、週末のチラシをよーく見ると、片隅に出ていたりしますが全貌は分かりづらく、狙って買うのは難しいです。買えたらラッキーぐらいに思ったほうがいいでしょうね。
今はなきイトーヨーカドーは、チラシが独立したもので種類も多かったのですが…
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