秋田市中央地区某所。
曇りの昼下がり、少し高い位置から、民家の庭を見下ろすと…
何かがもそもそ
ネコにしては大きく太った動物がいた。時折移動しながら、頭を落ち葉の中に出し入れしている。
落ち葉に頭を突っこむ
目のところが黒くて視線が分かりづらい
この動物は、ニホンアナグマ。
ニホンアナグマ
2011年春にも目撃したが、その時とだいたい同じ場所。その後にも何度か、この周辺でアナグマを目撃しているので、あまり驚かなかった。
でも、これまでは、いずれも夕方~夜で、短時間の遭遇。今回は、午後早い時間で、気づかれなかったこともあって10分ほど見ることができた。
アナグマは、ツキノワグマのような「熊」ではなく、イタチの仲間。近縁ではないがタヌキに姿や生態が似ている。
アナグマは人を襲うようなことはなく、人に気づけば逃げる(かいわゆる狸寝入りをする)。
アライグマのように凶暴でもなく、ハクビシンのように屋根裏に上がりこむことはできない(床下には入るかも)、日本在来の臆病な動物である。【18日補足・熊=ニホンツキノワグマも本来は臆病な動物ではある。】
【18日補足】この記事のタイトルは「冬に備えて出没」としたが、アナグマの生態からして、通年で生息して日常的に出没しているはず。アナグマがひっそりと行動し、人間は気づかないでいるというだけだと思う。ツキノワグマと人間は基本的には生活圏が重ならないものだが、アナグマと人間は実は共生している。
落ち葉に頭を突っこんでいたのは、ミミズや虫、あるいは草の実や根を探して食べていたのだろう。
こちらを向いてくれた
上の写真では、オレンジ色のものをくわえている。
ここには柿の木がある。落ち葉の多くがその葉。その中に、色は着いたものの落ちてしまった果実があって、それを見つけた。その場で食べずに、くわえて少し移動。
右下に柿を置いて一休み?
でも、この柿(寒冷地の柿はほぼすべて)って、渋柿。樹上でぐじゅぐじゅの熟柿にならない限り、動物は食べられないかと思うのですが、大丈夫?
食べたかどうかは確認できなかった。
【18日補足・アナグマは木登りは苦手。似たような動物が登って実を食べていたとすれば、ハクビシンかもしれない。】
今回、じっくりアナグマを観察できたが、今までよりも太っていて、顔(頭)がとても小さいように感じた。
考えてみれば、今は秋。アナグマはまもなく冬眠に入るはず。たくさん食べて備えていたのだろう。
(再掲)2011年春のアナグマ
あと、2011年に見たアナグマは、体毛の色が薄かった。当時もイメージや図鑑と比べても薄いと感じた。
今回の個体のほうが色が濃く、目の周りや鼻がより黒く、より標準的なニホンアナグマに見えた。個体差か、季節の違いか。
薄暗い時に行動するはずのアナグマにしては早いお出まし。車の走る音、人の声も時々していたが、警戒するそぶりはなく、大胆な行動だと思った。
この庭は開けているものの、四方を民家や塀に囲まれて隔絶されている。車は来ないし、人もほとんど現れないから、警戒心が薄れるのだろうか。
何より、冬に備えてたくさん食べたいアナグマさんは、食べ物探しに熱中していたのでしょうね。
柿の後、再び柿が埋もれていた辺りへ戻って、また探し始めた。
すると、どこかの家の工事だろうか「コンコンコン」と何かをたたく音が響いた(現場は見えない)。一瞬、動きを止めたが、再び食べ物探索。
2度目の「コンコンコン」が聞こえると、アナグマにしては急ぎ足で、音と逆方向の草むらのほうへ移動して、姿を消した。
この辺で最初にアナグマを見たのは、30年以上昔。脈々と確実にアナグマが息づいている。
以前と同じ結びになるけれど、アナグマは臆病だけど街なかでしたたかに生きている。
曇りの昼下がり、少し高い位置から、民家の庭を見下ろすと…
何かがもそもそ
ネコにしては大きく太った動物がいた。時折移動しながら、頭を落ち葉の中に出し入れしている。
落ち葉に頭を突っこむ
目のところが黒くて視線が分かりづらい
この動物は、ニホンアナグマ。
ニホンアナグマ
2011年春にも目撃したが、その時とだいたい同じ場所。その後にも何度か、この周辺でアナグマを目撃しているので、あまり驚かなかった。
でも、これまでは、いずれも夕方~夜で、短時間の遭遇。今回は、午後早い時間で、気づかれなかったこともあって10分ほど見ることができた。
アナグマは、ツキノワグマのような「熊」ではなく、イタチの仲間。近縁ではないがタヌキに姿や生態が似ている。
アナグマは人を襲うようなことはなく、人に気づけば逃げる(かいわゆる狸寝入りをする)。
アライグマのように凶暴でもなく、ハクビシンのように屋根裏に上がりこむことはできない(床下には入るかも)、日本在来の臆病な動物である。【18日補足・熊=ニホンツキノワグマも本来は臆病な動物ではある。】
【18日補足】この記事のタイトルは「冬に備えて出没」としたが、アナグマの生態からして、通年で生息して日常的に出没しているはず。アナグマがひっそりと行動し、人間は気づかないでいるというだけだと思う。ツキノワグマと人間は基本的には生活圏が重ならないものだが、アナグマと人間は実は共生している。
落ち葉に頭を突っこんでいたのは、ミミズや虫、あるいは草の実や根を探して食べていたのだろう。
こちらを向いてくれた
上の写真では、オレンジ色のものをくわえている。
ここには柿の木がある。落ち葉の多くがその葉。その中に、色は着いたものの落ちてしまった果実があって、それを見つけた。その場で食べずに、くわえて少し移動。
右下に柿を置いて一休み?
でも、この柿(寒冷地の柿はほぼすべて)って、渋柿。樹上でぐじゅぐじゅの熟柿にならない限り、動物は食べられないかと思うのですが、大丈夫?
食べたかどうかは確認できなかった。
【18日補足・アナグマは木登りは苦手。似たような動物が登って実を食べていたとすれば、ハクビシンかもしれない。】
今回、じっくりアナグマを観察できたが、今までよりも太っていて、顔(頭)がとても小さいように感じた。
考えてみれば、今は秋。アナグマはまもなく冬眠に入るはず。たくさん食べて備えていたのだろう。
(再掲)2011年春のアナグマ
あと、2011年に見たアナグマは、体毛の色が薄かった。当時もイメージや図鑑と比べても薄いと感じた。
今回の個体のほうが色が濃く、目の周りや鼻がより黒く、より標準的なニホンアナグマに見えた。個体差か、季節の違いか。
薄暗い時に行動するはずのアナグマにしては早いお出まし。車の走る音、人の声も時々していたが、警戒するそぶりはなく、大胆な行動だと思った。
この庭は開けているものの、四方を民家や塀に囲まれて隔絶されている。車は来ないし、人もほとんど現れないから、警戒心が薄れるのだろうか。
何より、冬に備えてたくさん食べたいアナグマさんは、食べ物探しに熱中していたのでしょうね。
柿の後、再び柿が埋もれていた辺りへ戻って、また探し始めた。
すると、どこかの家の工事だろうか「コンコンコン」と何かをたたく音が響いた(現場は見えない)。一瞬、動きを止めたが、再び食べ物探索。
2度目の「コンコンコン」が聞こえると、アナグマにしては急ぎ足で、音と逆方向の草むらのほうへ移動して、姿を消した。
この辺で最初にアナグマを見たのは、30年以上昔。脈々と確実にアナグマが息づいている。
以前と同じ結びになるけれど、アナグマは臆病だけど街なかでしたたかに生きている。
今は知りませんが、少し前に大森山動物園で飼育されていたアナグマは、高知県から来た個体だそうです。
イタチは話に聞いたことはありますが、見たことは1度もありません。タヌキは1度だけ。あとはハクビシンを数度。
秋田市内でも、場所によって違いがありそうです。
目立つ野生動物といえば、ニホンカモシカ。あと会いたくないニホンツキノワグマ。そして、今後はニホンジカやイノシシも進出してくるのでしょうか。
この写真は貴重だと思います。
鹿児島辺りでは結構居るようなんですが秋田ではかなり珍しいと思います。
イタチと言えば子供の頃に庭の池で金魚を狙うニホンイタチを見たことがあります。
秋田市では雄物川河口で結構ニホンイタチの目撃があるのですが今やニホンイタチは風前の灯火。
絶滅危惧種に指定するべきだと主張する動物学者も居ます。
目撃の多い秋田市は市の動物としてニホンイタチを指定すると話題作りにもなるかと。
ちなみに西日本で屋内に侵入しているのはシベリアイタチです。