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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

土手町周辺2021.12

2022-01-19 20:35:28 | 津軽のいろいろ
2021年12月の弘前。前回のNHK弘前支局から南へ移動して、弘前市随一の繁華街・土手町周辺。
土手町でも、ひときわにぎわう下土手町(したどてまち)に、スクランブル交差点がある。1972年8月31日13時にスクランブル化された、青森県内初のスクランブル交差点(2013年10月16日陸奥新報「まちネタ散歩!陸奥新報・まちの交通事情=8」より)だそうで、今も弘前市内ではほかにはないか?? 音響式信号は、青森県ではよくある(十和田湖の乙女の像との連想?)「乙女の祈り」のメロディー。
例によってド逆光。奥が東・中三~中土手町方向
一方通行路があることもあるが、全体的に秋田市の広小路・木内前のスクランブル交差点にどこか似ている(1974年頃スクランブル化【19日訂正・1974年は音響式設置。スクランブル化の時期は不明。日本初のスクランブル交差点が1969年設置なので、1970年代前半~中頃かと思う。】)。木内前は、今見れば、往時のにぎわいがうそのようだし、こんなちっぽけな交差点だったのかと思ってしまう。
下土手町のスクランブル交差点は、木内前よりは少し大きく、減ってはいるがまだ人通りがある。上の写真の右後方には、百貨店・かくは宮川→ファッションビル・ハイ・ローザがあったが、1998年に閉店。屋台村を経て、マンションが建った。
僕の弘前在住時は、ハイローザ最末期だったわけだが、下土手町にあまり立ち寄らなかったとは言え、自分でも信じられないほど記憶がない。当時の外観の写真を見ても、なんとなくそうだったかな程度。

しかし、上の写真正面は、わりと記憶にある。名前は知らなかったし、入店したこともないけれど、薬屋で、歩道の角に面してPOPや日用品などを並べていた。
大手ドラッグストアチェーンが未進出であった当時、イトーヨーカドー弘前店向かいにあったスーパードラッグアサヒ弘前店とともに、活気がある薬局に見えた。こちらはアサヒよりも、大きくてごちゃごちゃしておらず洗練されていた印象。
今もほとんど変わっていないはず【追記参照】
このお店は「菊池薬局」。外壁の角2階部分に、古そうな金色の看板が掲げられている。
【19日追記・弘前市立中央公民館の2021年9月27日のツイッターより補足】2000年代に撮影されたという、菊池薬局の写真がアップされていた。壁の色は白で、金看板が掲げられておらず、そこも窓になっていた。背後の朝日会館(後述)の屋上のサインも別デザイン。

Wikipediaにも項が立っている。菊池薬局は屋号で、社名は「菊池薬店(やくてん)」。1906(明治39)年創業。土手町が本社・本店で、樋の口のイオンタウンなどに支店もある。本店の以前の建物には、角にあるのと同じような看板が20枚以上並んでいたそうで、今は弘前市立博物館に収蔵。
こう聞くと、連想させられるのが、秋田市の「佐野薬局」(株式会社サノなど)。1886(明治19)年創業【20日補足・ルーツは江戸時代初期までさかのぼるようだ】で、通町商店街の店舗には、昔(道路拡張前)も今も、金色ではないが古い看板がたくさん並んでいる。【20日追記】菊池薬店はかつては医薬品卸売もやっていたそうだが、業界の動向を見据えて1990年代頃に撤退したとのこと。サノのほうは分社化して継続している。

余談だが、菊池薬局の東隣(写真向こう側)には、かつて工藤パンの店舗(喫茶店? レストラン?)があったそうで、1986年撮影の写真では「ユ藤パン」の看板が写っている。

写真を撮らないでしまったが、菊池薬局の裏、南側(写真右方向の道路に面する)には「朝日会館」がある。所在地は親方町で、薬局との間には駐車場と小さいビルがある。
ボウリング場、サウナ&カプセルホテル(男性専用だが天然温泉)、パチンコ屋、立体駐車場などからなる、5階建てほどの大きなビル。弘前市中心市街地では大規模かつ老舗のアミューズメント施設。築年数は不明だが、かなり古そう。

昨年【19日訂正】2021年2月、菊池薬局と朝日会館の土地に、複合ビルが建つ再開発計画が明らかになった。菊池薬局会長を理事長とする、下土手地区市街地再開発準備組合が設立された。具体的な着工・完成時期は未定で、店舗、20階建ての住居、駐車場からなるビルが建つ。
スクランブル交差点のこちらの角も光景が変わり、朝日会館の代替施設はできないのだろう。大学生の遊び場の1つがなくなり、温泉は入居者専用にでもなってしまうのか。


中土手町。
土淵川に架かる蓬莱橋。向こうが下土手町、右は中三
一方通行2車線の片方をふさいで工事中。工区内にある土手町循環100円バスの蓬莱橋バス停は休止。

2015年に、蓬莱橋から川沿いをさかのぼり、弘南鉄道大鰐線・中央弘前駅へ至る遊歩道ができた。
その入口を示す、「←中央弘前駅」の看板が、共通の軒先みたいなのに取り付けられた。


中央弘前駅前。駅とルネスアリー(旧・ルネス街、ルネスアベニュー)が向き合い、坂になった狭い道路が通っていたのだが、
何もない
都市計画道路「山道町樋の口線」の工事。前回触れた、富田大通り・住吉入口バス停の交差点へつながる。

2018年夏では、ルネスの一部が解体されたものの、道路の形は変わっていなかった。
現在は、道路自体も以前とは違う線形になりつつあるようで、何が何だか分からない。橋【2023年6月29日補足・境橋】も架け替えたのか、広くなっていて、一部は車両が通り、残りは工事中。
唯一変わっていないのが、逆光と工事で撮れなかったが、教会と中央弘前駅。これらは道路完成後もそのまま。
なお、ルネスアリーは、工事とコロナのためなのか、2020年11月で全テナントが撤退して休館中。また、駅前広場の整備計画が縮小され被害を受けたとして、2021年8月に運営会社が市に損害賠償を求めたという報道もあった。どうなるか。

中央弘前駅では、裏手の吉野町緑地・弘前れんが倉庫美術館へ、駅舎とホームを通り抜けて行き来できる自由通路にする社会実験が行われていた。電車乗降者の動線とは仕切りによって区切られており、緑地側~電車乗降の場合は、いったん駅舎内へ入る(1度改札口を通る)必要あり。社会実験は2021年12月25日までで、今はやっていないが、今後は?【2022年4月16日から常設されることになった】
中央弘前駅前の道路拡張の続き(開通後)


バス時刻が気になってバタバタしてしまって中途半端ですが、以上、土手町周辺の現状。弘前の話題は続く

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2022-08-05 21:19:40
サノは医薬品卸で、分社化したサノファーマシーが佐野薬局運営とのこと。ややこしい。

サノは卸町所在で、サノファーマシーは佐野薬局通町本店に所在とのこと。
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