広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

弘前市中心部

2012-10-23 22:50:00 | 津軽のいろいろ
この記事に続いて青森の話題。弘前市中心部の商業関係について、弘前駅から弘前公園方向に進みながら紹介します。

●JoppaL
弘前駅前の商業ビル「JoppaL(ジョッパル)」。
1994年にダイエー弘前店を核テナントとしてできた比較的新しい商業施設。ダイエー撤退後も営業していたが、2009年10月に経営する第3セクターが経営破綻。同年中に営業停止・閉鎖となった。
2010年秋に行ったら、出入口にベニヤ板が張られて閉鎖されていた。

その後、出資者である弘前市も関わって、営業再開を目指して動いてはいるようだ。
現地はどうなっているか?
北西角。「宮脇書店」の看板の下が出入口だった
2010年とほとんど変わらない状態。まだ古くはないビルがもったいない。
 
ドムドムバーガーとか閉鎖直前の各店舗の看板類もそのまま残る。前も書いたけれど「夜逃げ」したみたいでいかがなものか。撤去できないのだろうか。

営業再開は、来年7月を目指しているという。
当初計画していたシネマコンプレックスは流れて、食料品(地元スーパー?)や県内初出店のファッションブランド、そして弘前市役所の行政・子育て・市民活動等を行う「駅前分庁舎(仮称)」が入居する計画。
秋田駅前のフォンテ(旧・イトーヨーカドー秋田店)みたいな感じになるのだろうか。

これらを伝える報道では、このビルのことを「旧ジョッパル」と称するところがある(東奥日報など)。ということは、再開時には「ジョッパル」じゃなくなるかもしれないということか?
※その後、名前が変わることになった。続きの記事にて。


●イトーヨーカドー
ジョッパルのすぐ北側に位置するのが、イトーヨーカドー弘前店。弘前駅から見ると、左方向がジョッパル、右方向がヨーカドー(どちらも駅の真ん前ではなく、少し歩く)。
東北地方の同社店舗の中でも売上成績が良好だそうで、たしかに若者からお年寄りまで多くの人でいつも賑わっている。そのお陰で、
開業36周年セール開催中

秋田市と大して違わないはずなのに、どうして弘前がこうなのか、毎度のことながら不思議に思ってしまう。


●ドラッグストア
イトーヨーカドーの北側の通りの向かい側には、古くからの小さなビルや店が並ぶ。(一部で区画整理が行われる模様)
秋田駅でいえば、広小路北側のフォーラス~現・コンフォートホテル~ホテルハワイ辺りの何年か前のような雰囲気か。

その1つ、イトーヨーカドー北西角の交差点の所に、ドラッグストアがある。僕が弘前に住んでいた頃から変わらないはず。
東北地方のドラッグストアといえば、幹線道路に面した駐車場がある、新しい平屋建ての大きな建物が一般的。
この店は、駐車場がなく、入ったことはないけれど間口は狭くて奥行きもなさそうで、商品が所狭しと並んでいるように見ていた。個人経営の薬局か何かが、ドラッグストア風の店構えにしているのだと思い込んでいた。
ところが、今回、店名の看板に気づいた。
駐車車両が邪魔ですが「スーパードラッグアサヒ」
スーパードラッグアサヒといえば、東北ではそれなりに知られたドラッグストアチェーン。秋田市には泉、広面、寺内(八橋)、勝平に店があるが、上記のような道路沿いの新しい店。外壁は紫がかったピンク色かな。
ここがそのスーパードラッグアサヒだとは知らなかったし、こんな形態のスーパードラッグアサヒがある(首都圏の駅前にはこんなドラッグストアがありそうだけど、地方都市では…)とは知らなかった。店舗名は「弘前店」。

スーパードラッグアサヒは「横浜ファーマシー」という企業が経営し北海道から山形県に展開。その本社は弘前の隣の北津軽郡板柳町にある。(マツモトキヨシグループに加盟しているようだ。)
そういうわけで、弘前は地元であり、弘前市内に複数の店舗があるのに「弘前店」を名乗っているからには、ここは由緒ある店なのだろう。

※その後の関連記事


●中土手町商店街
商店街の土手町へ進む。
そのうち「中土手町」では、街路整備事業が行われた2010年春に、各店舗で扱う商品などをモチーフにした木製の看板が軒先に設置された。凝った作りで統一感があり、素敵な街に見えた。
それから2年。多くの看板はこうなっていた。
ボロボロ
表面の塗装やニス(?)が剥がれかけてボロボロ。色も変わっている。
わずか2年でこうなってしまうとは、耐久性に考慮していなかったのだろうか。残念。
【2021年4月10日追記】設置から11年経った2021年に看板が新しくなった。2021年4月7日アップ陸奥新報サイトより。
・(近くに新しくできた)弘前れんが倉庫美術館を象徴する「シードルゴールド」の屋根をイメージした真ちゅう製に変更。
・大きさが縦約45センチ、横約30センチの統一規格。
・何を扱っている店か見て分かる(デザイン)
・リニューアルに賛同した22店舗
(以上追記)


中土手町の北端・土淵川に架かる蓬莱橋から
川沿いに空き地ができていた。
庇だけが残る
ここは以前、「蓬莱堂」という帽子屋さんがあったようで、最近(9月?)に解体された模様。

※その後はこの記事末尾


●中三
下土手町に入ると、すぐ「中三弘前店」。
地元百貨店「中三(なかさん)」は、震災直後の2011年3月に民事再生手続きに入り、(弘前と青森で)営業を続けながら、再建を進めている。
1階と地階をちょっと見てみたが、以前と変わらない感じでお客も多かった。とりあえずは安心だろうか。
蓬莱広場から
若干の変化もあった。
まず、上の写真に看板が出ているが、今年5月に6・7階にジュンク堂書店がオープンした。丸善の文具コーナーを併設し、約800坪。

土手町の通りでは、500メートル離れた中土手町南端に、古くから紀伊國屋書店がある。【2013年9月22日追記】紀伊國屋書店弘前店は、2013年9月22日で開店30年を迎えたそうなので、1983年に開店したことになる。
そういえば、昔は中三の少し先に、地元の「今泉本店(=“本店”とは“書店”の意味)」のわりと大きな店があったが、10年以上前に自己破産して廃業している。
再び、土手町に大きな書店が2つ共存することになったわけだけど、どうなっていくか。

なお、秋田市では2007年に、駅前のフォーラスの6・7階に650坪でジュンク堂がオープンしている(丸善コーナーはないのかな)。その後、宮脇書店もでき、地元の加賀谷書店は駅前の店を11月に閉じることになった。※加賀谷書店の駅前以外の店舗は営業継続


中三の建物本体と蓬莱橋の間に、小さな建物がある。デザイン的に統一されているようなので、関連があるのだろうか。
(再掲)手前の黄色い建物
この建物にはずっと、眼鏡店と「ミスタードーナツ弘前土手町ショップ」が入っていた。
ところが、ミスドがなくなって跡がピザ屋(宅配じゃなくレストラン)になっていた。
昔は手前がミスドだったはず
ナポリピッツァ専門店「pizzeria DA SASINO」が2010年8月26日にオープンしたそうなので、だいぶ前にミスドがなくなっていたことになる。

ミスタードーナツでは各店舗に通し番号(ショップNo.)を振っている
弘前土手町ショップは「0475」だったそうだ。1980年代初めにできた秋田市のニューシティ隣にあった「秋田大町ショップ」が「0360」だったので、1980年代にできたのだろう。
現在「0475」は、弘前市樋の口のイオンタウンの中にある「イオンタウン弘前樋之口ショップ」に引き継がれている。(なぜか「の」が「之」になっている)


●土手町コミュニティパーク
中三を過ぎた向かい側で、建築工事が行われていた。
足場やシートはかかっているが、もうすぐできそう
昨年夏に明らかになった、複合施設「土手町コミュニティパーク」。昔は秋田の「協働社」の弘前店がここにあったらしい。
※昨年の記事では「「したどてスカイパーク」の向かいというから、百貨店「中三」の並びか」としていましたが、スカイパーク自体が中三の並びなのだから、その向かい側にあるのに「並びか」は間違いでした。
 
予定通り、10月20日に向かって右の「ごちそうプラザ」が先行オープン(この記事の写真はその1週間前撮影)、12月22日に「コミュニケーションプラザ」を含めてグランドオープンとのこと。


●ハイローザ跡地
さらに少し進んで、スクランブル交差点。
この角に1998年まであった商業施設「ハイローザ」が更地になり、「ドテヒロ」というイベント会場などどして使われていた。(秋田でいう産業会館やニューシティ跡地みたいなもの。一般的には「ハイローザ跡地」と呼ばれる)

そこにマンションが建つような話が出ていた。※2011年3月の記事(後半)
工事が始まっていた
15階建て・56戸が入る「ポレスター弘前」で、来年9月末竣工・11月末入居開始。

秋田市で言えば、広小路西の協働社跡→ベルドゥムールランドマーク秋田みたいな状況だけど、賑わっていた商業施設が単なるマンションになってしまうのは、ある種の寂しさを感じてしまう。


スクランブル交差点から夕暮れの中三方向を振り返る。この直後、街灯が点灯した
※土手町も、秋田市の広小路のように複数車線の一方通行です

弘前にしても秋田にしても、街は少しずつ姿を変えていく。
※次はこちら

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11 コメント

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たしか… (jpknow)
2012-10-24 06:21:46
いつも楽しく拝見させてもらってます。

たしかイトーヨーカ堂弘前店は閉店が決まったらしいですよ。
青森県内の何店舗かは閉店するらしいですよ。


返信する
商圏の広さの差では? (バルログ)
2012-10-24 18:48:29
イトーヨーカドー秋田店と弘前店の違いは商圏では?

津軽一円から秋田県北部まで広がる商圏を抱える弘前。
秋田市の商圏は北部と南部には及ばない。
この差だと私は思います。

東北地方の全都市に行った感動だと仙台は別格として商圏が広いのは他に八戸。
岩手県北部と沿岸北部は盛岡まで遠いし秋田県北部も秋田市まで遠い。

県庁所在地に次ぐ規模の都市がないと言う共通点があると思います。

逆に言えば県都一極集中型なので有利な点もあるとは思われますが。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2012-10-24 22:13:42
>jpknowさん
ありがとうございます。
ヨーカドーは秋田店など閉店後一段落していた店舗閉鎖を再会する方針だそうですね。
7月に「今後3年で15~20店舗を閉鎖する」ことが明らかになっています。具体的な店名は茨城の土浦店が出ていますが、弘前はどうなんでしょうか。
青森県内には4店舗あり、うち3つは津軽地方の近接したエリアにありますが…

>バルログさん
たしかに弘前は集客力がありますね。魅力的な店・施設がまとまっている印象もあります。
秋田市も御所野は集客力があるわけですが、秋田駅前や中心部がもっと魅力的な街であれば、多少は違っていたのに、今さらですが何とかできなかったのでしょうか。

でも、イトーヨーカドーに限れば、弘前の近くの五所川原に大型店があり、青森市にもあって、人口のわりに店が多いのに、とりあえずは共存できているのが不思議です。

あと、イトーヨーカドー秋田店の場合、ビルのテナントとして出店していたことが、早々に閉店した理由の1つかもしれません。弘前店は元は弘南バスの所有でしたが、今は自社ビルのようです。
返信する
御所野の規模が (バルログ)
2012-10-24 22:55:45
ヨーカドー関係で青森県内の全店に行った事がありますが、各4店舗の商圏人口が多い事が挙げられます。

五所川原は別として弘前・青森・八戸の商圏人口は30万を超え、八戸に至っては60万超えですから。
共存出来る訳は商圏人口ではないかと思います。

ヨーカドーと言えば新潟・郡山・花巻・福島と色々行きましたが、個人的印象ですと新潟店と花巻店が危ないような気がします。

御所野は仕事で数回行っただけですが、商業施設の集中は秋田市のキャパを超えているのでは?っと感じます。
手形経由ならやや近いのでしょうが御所野は中心市街地からは少々離れ過ぎてるのも共存の足かせになっているのでは?っと感じます。

弘前は仕事で何度も行きましたが個人的には魅力的な街には見えないんですね。
それよりなら青森や八戸の方が余程魅力的に映りましたね。

よそ者の私が感じた感想です。
返信する
はじめまして! (Fumimi)
2012-10-24 22:57:21
以前「外旭川 イオン」で検索して訪れてからお気に入りに入れさせてもらっています^^

わたしの地元は外旭川駅ができたら大変恩恵を受けられるところなのですが、今住んでいるのは弘前。
ということで、こちらのブログを拝見してはじめて知ることも多々あり、よくおじゃまさせてもらっています☆

初めてなのに長くなりそうで申し訳ないですが・・・
たしかに、五所川原のエルムにはよく行くのに、弘前のイトーヨーカドーには1回しか行ったことがありません。
優勝セールの時の休日の夕方に行きましたが、閑散としていてびっくりしました。
たまたまかもしれませんが^^;
ちなみに、ジョッパルは入ろうとしたけど入り口がなくてびっくりした思い出があります笑
わたしもブログで弘前情報をこそこそ発信しているので、お暇な時にいらしてみてください☆
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コメントありがとうございます (taic02)
2012-10-24 23:39:14
>バルログさん
なるほど。思ったより各都市・店舗の守備範囲が広いということですか。
岩手県唯一の花巻店がそんな感じですか。新潟は地元子会社「丸大」がやっていたかと思いますが、どうなるでしょうか。

秋田市民や周辺住民には「とりあえず御所野」という意識があり一種の「御所野信仰」のがあると感じています。
個人的には中心部で用が足りるのに、あんな遠くにわざわざ出かけなくても…と思うのですが、新しもの好き・横並び好きの県民性(?)がそうさせているのかと思っています。

>Fumimiさん
はじめまして。ご訪問ありがとうございます。
秋田市と弘前を行き来というか両方で暮らしたことがある方は、けっこういらっしゃるようですね。近いのに何かと違う土地柄が不思議で楽しいものです。

個人的には弘前のヨーカドーはいつも人が多い印象があります。むしろ地元のお年寄りや高校生などで平日のほうが多いのでしょうか。エルムには行ったことがなく、いつか行きたいです。
在りし日のジョッパルは、回転ドアがあったり(今、板張りの所)、配管むき出しでベルトコンベア(?)付きレジの地下食品売場とか、秋田のダイエーとはかなり違いました。21世紀はこんな時代なのかと思っていましたが、昭和建築のヨーカドーのほうが残ってしまったわけです。と、思い出話でした。

今後ともご参考になればうれしいです。
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イトーヨーカドー弘前店の集客力 (弘前の人です。)
2013-05-21 10:06:33
弘前に住んでいますので、利用する立場から少しコメントします。
イトーヨーカドー弘前店がいつも人が集まっている印象があるのは、弘南バスのバスターミナルに併設されているからです。バス発着の起点となっているので自然と人が集まります。私もバスを利用する際にはついでに買い物を良くします。JRを利用する際には駅前停留所を利用しますが、バスターミナルから乗った方が安心して席に座れます。長距離バスを利用する際の買い物にも便利です。
さらに、店の品揃えの点もあります。大型店ならではですが、ペット飲料など新製品が他の店舗より早いのでよく利用します。食料品の鮮度管理が良いので安心して買い物できる点も、地域の他店との違いです。弘前店の撤退はないでしょう。
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総合スーパー (taic02)
2013-05-21 22:15:52
たしかに、買い物帰りにすぐバス乗り場に向かえるのは便利です。(富田大通り方面以外は)完全な屋内なので、雨でも雪でも安心して待てて乗れるのもいいです。ジョッパルにはない魅力ですね。
あと、自前の駐車場があるのもメリットでしょう。秋田店は自前の駐車場がなかったのが、撤退の一因だったのかもしれません。

いずれにしても、街中にあって1つの建物で幅広い商品が購入できる総合スーパーこそ、今もこれからも存在し続けてほしいものです。
返信する
Unknown (MK)
2013-07-04 23:36:46
<川沿いに空き地
「蓬莱堂」は2012年8月にその左隣に移転しました。
現在も営業中です。
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Unknown (Unknown)
2013-07-05 09:53:12
>川沿いに空き地
「蓬莱堂」は2013年8月、その空き地の右隣に移転し、現在も営業してますよ。
返信する

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