田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

もうやっこ

2017年09月18日 | 日記
 方言です。「共同で使う」との意味、今風に言えば「シェアリング(sharing)」かな?。使い方は『一つしか無いので、二人でもうやっこしてネ』とか『教科書忘れた人は、隣ともうやっこで見てて下さい』など、私の地方ではよく使われます。
 
 で、近年「シェアリング」が広まってきたのにもかかわらず、これに変わる共通語が見当たらないのが不思議。私の地方の、もうやっこ文化は海外並に発達していたのかもしれません。
 
 話を戻します。「もうやっこ」には変則バージョンがあります。ただし、我が家の近辺だけかもしれません。お話すると「お古」「お下がり」の意味も含まれます。私は次兄と十歳離れていました。さすがに十年間はお古を保管できません。村は貧しい家が多く、お古は瞬く間にもらわれました。これは「もうやっこ」とは言えず、お古を差し上げた、お古を頂いたです。
 
 妻は二人の姉とそんなに歳が離れていません。お母さんは、洋服も和服も全部自分で仕立て、娘達に着せたそうです。アルバム写真のデジタル化で「この服、一番のお気に入りだった」と、妻が言いました。母の手作りが「ダサイ」と言われる今、とても新鮮に聞こえました。
 
 私達の娘と息子の子供服は「もうやっこ」でした。当時の私は『アイビー・ルック』一歳の娘にも強要していました。子供服のアイビーは男女共用、ただし値段は高かった。しかし、妻はフリフリのピンクを着せたかったみたい。
 
 そんな子供服も、二代目の息子も数ヶ月で着られなくなります。行き先は妻の姉のところでした。姉さんが「もうやっこ」の取次役が趣味でした。『この服は隣のあの娘にピッタリ』『この服は我が家の娘に』てな具合。
 
 義姉さんは親類、友人が多く、手軽にこんなことができました。私の顧客に子供服製造会社がありました。残り物の高級子供用スーツを2着いただきました。我が息子の小学校入学式に着せました。それ以後、スーツは「もうやっこ」随分多くの坊っちゃんが着たのでしょうねぇ。
 
 整理している写真の中に、子供の七五三参りがありました。プレゼントしてくれた義母さんと妻が、我が子を連れて小さな和服の二人が写真の中にいました。この小さな着物も、義姉さんの手から、どこかの七五三を祝う子達に使われたと思っていました。
 
 ところがLAN工事で整理した押し入れの天袋から出た来ました。なぜ「もうやっこ」にされなかったのか不思議です。
 
 ○っちゃん、○太郎君の七五三に使えるならと思いました。もっと豪華な貸衣装ならばそれで良いし、それとなく、さりげなく飾り物にして、見せようと思いました。それにしても可愛い晴れ着だなぁ・・。
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