続・蛙独言

ひとりごと

「週刊朝日」のこと  1

2012-10-24 13:40:27 | 日記
今回の「週刊朝日」・佐野眞一氏の「連載記事中止」について、色々考えさせられることが多いのだけれど、蛙が思うところを何回かに分けて書いておこうと思う。

まず橋下徹だが、彼が行った数々の暴挙、一切が許せるものではないということがある。
「大飯再稼働」に関する対応も許し難いものであった。
ただ橋下を貶めるために佐野氏は「一般にある差別意識」を利用することを敢えてしたのだ。
それは断じて許し難い行為と言わなければならない。
彼の主観的意図として「そんな想いはなかった」というのだろうが客観的には「そう言わざるを得ない」ということだ。

差別者はいつもそう言うのだ。
「私は差別しようという考えは全くありませんでした」と。
これは、その主体にあっては「問題など一度も真面目に考えたことはありません」と表明しているに過ぎない。

この記事に橋下は激怒したようだが、色々な評者の間で、「維新の会の勢いが失墜しつつある状況下で、『朝日』を攻撃することによって、再度、挽回をはかろうとしたのだろう」とか、「彼にとっては大チャンスになった」とか、もっと深か読みをして「裏で『朝日』と橋下とは『できていた』のではないか」「敵に塩を送ったのだろう」といった話まで出回っていたりする。

検討に値しない言説も数多く飛び交っているのだが、概して、真剣に解放問題に取り組んでいる人間にとっては、「不幸な事件」となったという外ない。

今のところ、同盟中央の「この問題に対する見解」は公になってはいないようだし、内部討議についても、蛙は知る立場にないのでなんとも言えないが、「新潮45」の上原善広の論稿や、「週刊文春」「週刊新潮」の差別記事への対応などを考え合わせてみても同盟にはあまり期待できないような気がしている。
真っ先に反撃を開始したのは「都連」の浦本君で、facebookでその奮闘を知ることができる。
先の稿で、彼の「公開質問状」はUPしておいた。

「週刊朝日 11/2号」の冒頭で「おわびします」と題された記事がある。
http://www.wa-dan.com/info/2012/10/post-63.php
(コメント欄からジャンプしてお読みいただきたい。)

こんなもので「謝罪」ってことになるのか、実に腹立たしい気分だが、浦本君がこの「おわび」に対して、以下のように綴っている。
蛙の想いと殆どかさなるもので、お読みいただきたいと思う。

―――――――――――――
 週刊朝日編集部は、一貫して「差別を是認したり助長したりする意図はありませんでしたが、不適切な表現」があった、そしてその不適切な表現とは「地区を特定するなど極めて不適切な記述を複数掲載」したことだと述べています。つまり「問題は、記事の本旨ではなく言葉の使い方であった」という立場です。だから今後改めるべきは「記事チェックのあり方」だという結論になるのです。
 私、浦本誉至史は、これは全く間違った解釈であると思います。問題は、「本人の意思や努力ではどうすることもできない被差別という出自を最大の問題としている点」です。つまり言葉遣いがどうのではなく、この記事の本質、本旨、記事が「最も伝えたいこと、言いたいこと」そのものが差別以外の何ものでもないと指摘し抗議しているのです。編集部の見解とそれにもとづく掲載中止という措置では、ただの言葉狩りであって表現弾圧以外の何ものでもない。週刊朝日編集部は、今後も検証を続けると言いますが、一体何の検証をするのですか? 校閲体制のチェックですか? もしそうなら、それは的外れもいいところです。
 事態をこのように非本質的にしか理解できないからこそ、今回のような差別記事を堂々と掲載する事になったのではないですか? つまり河畠大四編集長をはじめ週刊朝日編集部は、問題を全く理解していないしほとんど何の知識もない、根本的に被差別民を無視(ネグレクト、あるいはオウミッション)しているのではないですか? だとしたら、それは差別だと思います。

ーーーーーーーーーーーーー


長くなるので、「つづき」は次回ということで。

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「週刊朝日」の「おわびします」 ()
2012-10-24 13:47:26
http://www.wa-dan.com/info/2012/10/post-63.php
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。