ネバリノギランの花は咲いているのかいないのかよくわからない雰囲気があります。先端をわずかに開いて開花する様は里山に生育するノギランとは対照的。半開きの仕組みは昆虫を誘引するのにはあまり優れた性質ではない気がするのですがどうでしょうか。生育環境などを考え合わせると、他花受粉に積極的な種ではないのでしょうか?。ごくごく小さな昆虫が花粉を運ぶ担い手と思われますが、全くといっていいほど気づきません。
緑色をした花がたくさんついているシュロソウ属の花が出てきました。天候の加減もあって丁寧に観察することを怠り写真を撮るだけにしましたが、その写真もピントが甘く持ち帰っての細部の検証がうまく行きません。場所的にはタカネアオヤギソウとするべきなのでしょうが、その特徴を検証できません。草丈も結構大きく、低山(深山)にときどき見かけるアオヤギソウと同じように見えましたから今回はアオヤギソウにしておきます。それほど重要なことではなく、タカネアオヤギソウはアオヤギソウの高山に適応した品種レベルの扱いのようです。
本当は花序をアップで撮影したかったのですが、すべてピンボケ。シュロソウ属の花の特徴といわれる両性花と雄性花の混在を記録せべきだったのですが次回に回すことにします。
今年、バイケイソウも複数回目撃しています。コバイケイソウとの違いを大いに納得したものですが、比較的大きな花で緑色をしたものは他にあまりありませんからとても印象に残ったものです。バイケイソウもその仲間で、このグループの花色と受粉の仕組みにどういう秘密があるのかちょっと興味があります。紫外線を通して見るとこの系統の花には独特な性質があるのではと思っています。ポリネーターである昆虫を誘引するに有効な色彩なのだと思うのですが・・。
今年、バイケイソウも複数回目撃しています。コバイケイソウとの違いを大いに納得したものですが、比較的大きな花で緑色をしたものは他にあまりありませんからとても印象に残ったものです。バイケイソウもその仲間で、このグループの花色と受粉の仕組みにどういう秘密があるのかちょっと興味があります。紫外線を通して見るとこの系統の花には独特な性質があるのではと思っています。ポリネーターである昆虫を誘引するに有効な色彩なのだと思うのですが・・。
実は実物の花を観るのは今回が初めて。少なからず感激しました。スミレといってもスミレ科の植物ではないことは多くの方が知っておられます。しかし、なんとなくスミレの花に似ていなくもありません。一つや二つの個体ではなくかなりの数が生育していることにも感激です。他の草が生えていない崩れた土の上にひとり生育しています。こういう姿も印象的である意味先駆植物的性質があるような気がします。
木道からはみ出てはいけないという意識がしっかりありますから、地にへばりついて花を咲かせているムシトリスミレの花のアップを撮るのが一苦労。少しうつむき加減な花姿もいけません。距のの長い5つに分かれる花弁を確認するのがやっとというところでした。
ムシトリスミレの重要な点はむしろ葉です。貧栄養条件下で生育する植物で岩場などに生育する姿の方がよく見る写真ですから、こういう裸地に直接生育する姿は新鮮です。この葉で不足気味な窒素分を昆虫を捕えて補うという食虫植物の一種。確かに何やら小さな虫のようなものが付着しています。食虫植物!自然界の不思議さをここでも感じました。