森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

フキ

2023年04月01日 | 自然観察日記
3月に入って例年になく暖かい日が続いていて、春の自然ガアイドの計画が狂い気味です。企画したプログラムが台無しになってしまいそうな季節の進み方。春は難しいですね。
季節の進み方を確認するつもりで、先日妙法寺の散策路を陽気に誘われて歩いてみました。最近人気の出ているスポットでオオミスミソウを目当てに多くの人が来援していました。散策路には残雪はありませんでしたが、北向きの日陰には少し残っているという状態です。
かなりフキが育ってきていました。フキノトウとして利用できるタイミングではありません。

フキ 雌株

2023年04月01日 | 自然観察日記
至る所にあって誰もが知っていそうで結構その実態を知らない種です。本格的に調べるとかなり難しいのですが、せめて雌雄は理解しておきたいところです。花が咲いている株が白っぽいなら雌株と考えてよさそうです。

フキの雌花

2023年04月01日 | 自然観察日記
アップしてみると小花が長いめしべを伸ばしているのが分かります。まれに両性花もあるようですが、普通おしべが退化していてめしべだけの花のようです。

フキの雄株

2023年04月01日 | 自然観察日記
こちらは雄株です。フキは数m範囲で地下茎で繋がっている一つの個体ですから、そこに出ているのは皆同じ花です。このようになんとなく黄色い花なら雄株です。

フキの雄花

2023年04月01日 | 自然観察日記
少し拡大してみると葯が花粉を持っているので花が黄色くなっているのが分かります。雄株をよく見るとめしべを持つものがほとんどでいわゆる両性花なのですが、めしべは機能していないので結実することはないと思われます。実は、まだよくわからない部分もあって地域によっては三倍体の株が存在していて結実するだのしないだの、少々私には手に余るものがあります。