森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ウラシマソウ ①

2011年05月20日 | 自然観察日記
肉穂花序を包む仏炎苞(ぶつえんほう)のなかから長い紐状の付属物があります。長さ40cm超。これを浦島太郎の釣り糸に見立てての命名ですが、何の役に立っているのでしょうか。いろいろ考えて思いついた回等が、「先が地面に付いてアリが這い上がりやすくするもの」というものです。この中にアリが入ってくれば受粉に一役買ってくれるかもしれません。たまたまここにあったウラシマソウの付属体が地面に接していましたからそう思いついたまでのもの。上方に高々と伸ばしている個体もあるようで、アリのためというのも説得力に欠けたものになってしまいます。他に説得力のある回答がありましたら教えてください。

ウラシマソウ ②

2011年05月20日 | 自然観察日記
ウラシマソウの仏炎苞を取り除き、肉穂花序を見てみました。雌雄異株の性質がありますからこの個体は全て雄花の雄株です。実はテンナンショウの仲間は栄養状態によって雄か雌になるとされ、個体が小さいのは雄株大きいなものは雌株になります。いわゆる性転換をするのですね。これも変わった習性です。