独り尼藁屋すげなし白つつじ 芭 蕉
清らかさを認めつつも、何かそれになじめない感じを詠もうとしたものと思われる。だが句の表現は、ブツ、ブツと三段に切れ、どこかぎごちなく、熟しているとはいえない。
「すげなし」は、つれない、よそよそしい、の意。
「つつじ」は、春から夏にかけて漏斗状の花を咲かせるツツジ類の総称。各地に自生し、花色は、「躑躅(つつじ)燃ゆ」という形容がふさわしい真紅のほかに、白・淡紅などさまざまある。
『萬葉集』柿本人麻呂の歌に、
「つつじ花 にほえ娘子 桜花 栄え娘子」
とあり、古くから日本人に親しまれてきた。
「(白)つつじ」が季語で春。白という色の方が強調された詠み方。
「たった独りで住んでいる尼の藁屋があるが、何かものさびしさがあり、庭に咲いている
躑躅も、その色が白く清らかであるが、とりつきようのない感じがする」
まなうらに平戸つつじの陰日向 季 己
清らかさを認めつつも、何かそれになじめない感じを詠もうとしたものと思われる。だが句の表現は、ブツ、ブツと三段に切れ、どこかぎごちなく、熟しているとはいえない。
「すげなし」は、つれない、よそよそしい、の意。
「つつじ」は、春から夏にかけて漏斗状の花を咲かせるツツジ類の総称。各地に自生し、花色は、「躑躅(つつじ)燃ゆ」という形容がふさわしい真紅のほかに、白・淡紅などさまざまある。
『萬葉集』柿本人麻呂の歌に、
「つつじ花 にほえ娘子 桜花 栄え娘子」
とあり、古くから日本人に親しまれてきた。
「(白)つつじ」が季語で春。白という色の方が強調された詠み方。
「たった独りで住んでいる尼の藁屋があるが、何かものさびしさがあり、庭に咲いている
躑躅も、その色が白く清らかであるが、とりつきようのない感じがする」
まなうらに平戸つつじの陰日向 季 己