日は花に暮れてさびしや翌檜 芭 蕉
「翌檜」は、掲句の場合「あすなろう」と読むが、「あすなろ」のことである。「ひのき」に似て、「あすはひのきになろう」という意といわれる。ヒノキ科の常緑喬木(きょうぼく)。日本特産で山地に自生し、高さ三十メートルに達し、葉はうろこ状で大きい。五月ごろ単性花を開く。
「翌檜」というものが、「何の心ありてあすは檜(ひのき)とつけけむ」という『枕草子』の心を負ってとりあげられているのである。
『笈の小文』の句で、貞享五年の作。
「花」が季語で春。この句の改案については明日……。
「日は花を美しく染めていたが、ようやく夜に入ろうとしている。その花のほとりの翌檜は、
この花にひきかえ、何の見ばえもせずさびしい姿で立っていることだ」
家づとは土の香りの菠薐草 季 己
※ 菠薐草(ほうれんそう)
「翌檜」は、掲句の場合「あすなろう」と読むが、「あすなろ」のことである。「ひのき」に似て、「あすはひのきになろう」という意といわれる。ヒノキ科の常緑喬木(きょうぼく)。日本特産で山地に自生し、高さ三十メートルに達し、葉はうろこ状で大きい。五月ごろ単性花を開く。
「翌檜」というものが、「何の心ありてあすは檜(ひのき)とつけけむ」という『枕草子』の心を負ってとりあげられているのである。
『笈の小文』の句で、貞享五年の作。
「花」が季語で春。この句の改案については明日……。
「日は花を美しく染めていたが、ようやく夜に入ろうとしている。その花のほとりの翌檜は、
この花にひきかえ、何の見ばえもせずさびしい姿で立っていることだ」
家づとは土の香りの菠薐草 季 己
※ 菠薐草(ほうれんそう)