牧師室だより 2013年8月25日 ピースとハイライト
お隣の茅ヶ崎の有名人と言えば、昔、加山雄三、今、サザンオールスターズの桑田佳祐。人気バンドの5年振りの活動再開の新曲が話題を呼んでいる。「ピースとハイライト」。
ピースとハイライトと言えば、今は懐かしいタバコの銘柄。なんでピースとハイライトなの?作詞者の桑田佳祐によると「ピース」には「平和」、「ハイライト」には「もっと日の当たる場所」という意味を込めたという。
この新曲は「平和への願い」を歌詞のテーマに据えており、特に近年の東アジア情勢を照らし合わせて、お互いの歴史を知ることで助け合ってほしい、という内容である。
「何気なく観たニュースでお隣の人が怒ってた/今までどんなに対話してもそれぞれの主張は変わらない/教科書は現代史をやる前に時間切れ/そこが一番しりたいのに何でそうなっちゃうの?/希望の笛を植えていこうよ/地上に愛を育てようよ/未来に平和の花咲くまでは....憂鬱(Blue)……」
一方、安倍首相の15日の全国戦没者追悼式での式辞。歴代首相が繰り返し述べた、アジア諸国に対する加害者責任に触れず、「不戦の誓い」もなかった。もっぱら国内向けの戦没者に向けた追悼の思いだけ。他の国々との関係を忘れた(ないことにする)内向きな思考に拘泥していると、外交の幅を狭め、自縄自縛の狭くて険しい道に迷い込む。それは先の戦争の失敗から日本が学んだはずの教訓ではなかったか。しかし、これは安倍政権の確信犯的行為である(分かってあえてそうしている)。ならば、私たちもはっきり声をあげよう。
サザンよ、歌いまくってくれ!私たちも応援する。「希望の笛を植えていこう」。笛を吹き、ラッパを鳴らし、時の権力者に警鐘を鳴らそう。歌でも文章でも漫画でもデモなどの行動でもいい。平和への道のりは険しいが、もう二度と戦争はしてはいけない。平和憲法に生きる国民として。