日野原重明先生が名誉院長を務めておられることで知られる聖路加国際病院は、正しくは「セイルカ」国際病院だが、これを「セイロカ」国際病院と言う人がいる。
少し前のことだが、NHKのニュースでもある時「セイロカ」と読んでいたので、一般には「セイロカ」と言われていても、放送では正しく「セイルカ」と読むべきではないか、と言い送ったことがある。今は、「セイルカ」に統一しているのではないかと思う。
「セイロカ」という言い方は、世間ではごく普通のことと見えて、戦後間もなく、昭和22年6月に封切られた東宝映画『音楽五人男』の主題歌、サトウハチロー作詞・古関裕而作曲の「夢淡き東京」の歌詞に、「柳青める日 つばめが銀座に飛ぶ日 …… かすむは春の青空か あの屋根はかがやく聖路加か はるかに朝の虹も出た ……」とあって、ここに出てくる「聖路加」を藤山一郎が「かがやくセイロカか」と歌っている。
もともと「路加」は、新約聖書の「ルカによる福音書」(「ルカ伝」)の訳語として「路加」と表記したものであろうが、訳した人はなぜ「ルカ」の「ル」に漢音の「ル」の漢字を用いず、紛らわしく漢音「ロ」、呉音「ル」の「路」の漢字を当てたのであろうか。
「聖路加」の読みは、そう目くじらを立てずどちらに読んでもよさそうなものだが、やはり本来の意味を考えれば、「セイルカ」と読むべきであろうと思う。
少し前のことだが、NHKのニュースでもある時「セイロカ」と読んでいたので、一般には「セイロカ」と言われていても、放送では正しく「セイルカ」と読むべきではないか、と言い送ったことがある。今は、「セイルカ」に統一しているのではないかと思う。
「セイロカ」という言い方は、世間ではごく普通のことと見えて、戦後間もなく、昭和22年6月に封切られた東宝映画『音楽五人男』の主題歌、サトウハチロー作詞・古関裕而作曲の「夢淡き東京」の歌詞に、「柳青める日 つばめが銀座に飛ぶ日 …… かすむは春の青空か あの屋根はかがやく聖路加か はるかに朝の虹も出た ……」とあって、ここに出てくる「聖路加」を藤山一郎が「かがやくセイロカか」と歌っている。
もともと「路加」は、新約聖書の「ルカによる福音書」(「ルカ伝」)の訳語として「路加」と表記したものであろうが、訳した人はなぜ「ルカ」の「ル」に漢音の「ル」の漢字を用いず、紛らわしく漢音「ロ」、呉音「ル」の「路」の漢字を当てたのであろうか。
「聖路加」の読みは、そう目くじらを立てずどちらに読んでもよさそうなものだが、やはり本来の意味を考えれば、「セイルカ」と読むべきであろうと思う。
なぜこんな漢字になっているか?
それは中国語訳が最初にできて、
日本語訳の前に漢文として入っているからだ。
コメントありがとうございました。
なるほど、そうでしたか。中国語では「ルカ」に当てる漢字としては「路加」が適当だったわけですね。
もし、日本で独自に漢字を当てるとしたら、たぶん「路」ではない別の漢字を当てたでしょうね。
中国で初めに漢字を当てたものが日本に入って来たとは、思いもしませんでした。
ご教示ありがとうございました。