老人(としより)の目(『ある年寄りの雑感』)

「子どもの目」という言葉がありますが、「年寄りの目」で見たり聞いたり感じたりしたことを、気儘に書いていきたいと思います。

もまた、さらまた。

2010-01-03 21:19:00 | インポート
同じく「また」と読み、用法も似た漢字に、又と亦がある。この漢字の用法の違いを覚える覚え方に、「もまた、さらまた」という言い方がある。

「もまた、さらまた」に漢字を当てれば、「も亦、さら又」ということになる。つまり、「~もまた」という場合は「亦」を使い、その他は「又」を用いるということである。

例えば、「Aは~であり、Bもまた~である」、「Aは~し、Bもまた~する」という場合は、「Aは~であり、Bも亦~である」、「Aは~し、Bも亦~する」と書く。
これに対して、「Aは~であり、また…である」、「Aは~し、また…する」という場合は、「Aは~であり、又…である」、「Aは~し、又…する」と書く、というわけである。

「さら又」の「さら」は、「さらに」を略した言い方である。つまり、「さらに又」ということである。ある行為や状態に、さらに別の行為や状態が加わることを表している。

わが国では、昔はこれをきちんと守って書いたようであるが、最近はどうもこの区別を守らない書き方をする人が多いように思う。

新聞などでは、又も亦も、どちらも仮名書きにすることになっているようであるから、紙上ではこの区別は問題にならない。
「~も又」と書くくらいなら、新聞のように、「~もまた」と仮名書きにするほうがよっぽどいい、と思うのだが、どんなものであろうか。