老人(としより)の目(『ある年寄りの雑感』)

「子どもの目」という言葉がありますが、「年寄りの目」で見たり聞いたり感じたりしたことを、気儘に書いていきたいと思います。

三分粥

2012-03-18 19:40:00 | インポート
日曜日の朝6時45分から40分間、NHK第二放送の「こころをよむ」の時間に、今、小泉武夫先生の「食べるということ 民族と食の文化」という放送が行われている。毎回、面白く聞かせもらっているが、この放送も3月いっぱいで終わりになる。

第2回の放送(1月15日)に、お粥の話が出ていた。テキストから引いてみると、

このお粥が、水加減によって、じつに様々な名前で呼ばれてきました。米と水の重量比1対5で炊いたものを「全粥」、1対7なら「七分粥」、1対15なら「三分粥」。1対10で炊いて、汁だけこし取ったものは「重湯」。全粥1に対して重湯9の割合で混ぜたものが「御交(おまじり)」。(テキスト28~29頁)

とある。この中で、米と水の重量比1対7なら「七分粥」、というのはよいとして、1対15なら「三分粥」というのは、甚だ理解しづらい。なぜ1対15で、「三分」になるのだろうか。
ネットで調べてみると、「三分粥」に1対20というのも出てくる。そうすると、三分粥というのは、米と水の重量比が1対15~20くらいの割合で炊いたお粥ということになるのだろうか。
「米と水の重量比1対5で炊いたものを「全粥」」というとあるから、炊きあがった粥の状態から見て、お米が粥の中で何割ぐらい入っているかで、何分粥と名づけているのであろうか。だとすれば、三分粥とは、米と水の重量比を1対15~20くらいの割合にして炊けば、出来上がりの粥がお米が三分ほど入った粥になる、ということなのであろう。

フリー百科事典『ウィキペディア』の「粥」の項に、農林水産省のホームページに粥についての記事が出ているとあるので見てみると、そこに「消費者相談」のページがあって、「三分がゆ、五分がゆなど、おかゆの水加減について教えてください」という相談が載っている。それに対する答えは、──

おかゆ(お粥)は精白米をやわらかく炊いたもので、その濃さは、米と水の割合によって決まります。全がゆ(20%がゆ)は米1:水5の割合、七分がゆ(15%がゆ)は米1:水7の割合、五分がゆ(10%がゆ)は米1:水10の割合、三分がゆ(5%がゆ)は米1:水20の割合です。なお、普通の精白米のご飯は米1:水1.2程度の割合、胚芽精米のご飯は米1:水1.5程度の割合です。

となっている。どうやら、上に示した理解でよさそうに思われるのだが、「七分がゆ(15%がゆ)」「五分がゆ(10%がゆ)」「三分がゆ(5%がゆ)」というのが、よく分からない。
なぜ、七分粥が15%粥で、五分粥が10%粥、三分粥が5%粥になるのだろうか。

もしかしたら、普通の人は何ら疑問を抱くことなく正しく理解しているのであって、こちらの受け取り方がおかしいだけのことなのかもしれない。だとすると、なんだか詰まらないことを書いてしまったという気がしないでもない。それで、このことについてはあとでまた考え直すことにして、今日はこの辺でやめることにしよう。