老人(としより)の目(『ある年寄りの雑感』)

「子どもの目」という言葉がありますが、「年寄りの目」で見たり聞いたり感じたりしたことを、気儘に書いていきたいと思います。

「ウィーンフィルが犠牲者を悼んでモーツァルトを演奏」( NHK『ラジオ深夜便』から)

2011-03-22 16:50:00 | インポート

3月20日のNHK第一放送の「ラジオ深夜便」で聞いたところによると、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会で、ウィーン・フィルは、プログラム演奏の初めにモーツァルトの「ピアノ協奏曲第23番 K488」の第2楽章アダージョを演奏して東北関東大震災で犠牲となった人たちを悼み、黙祷を捧げてくれたそうです。
放送によると、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団から、「……心から哀悼とお見舞いの意を表し、本日の定期コンサートの初めに、ダニエル・バレンボイムとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は、モーツァルト作曲「ピアノコンチェルト K488番」からアダージョを演奏いたします。1956年に行われた最初の演奏旅行以来、日本は私たちにとって遠いアジアのふるさとです。日本の音楽愛好家の皆様の、オーケストラの演奏と歴史に対する愛情と感激の様子は、私たちの心に響く経験でした。250回以上のコンサートを行った日本の皆様と私たちの結びつきは、親密であると感じています。そして、私たちの友人であるダニエル・バレンボイムとともに、この度の大災害の犠牲者の皆様と被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます」というメッセージが届いている、とのことでした。ありがたいことです。
ラジオでは、「この演奏そのままというわけには行かないのですが、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第23番」から第2楽章アダージョをお聞きください。ピアノ演奏はマウリツィオ・ポリーニです」と、この曲を流していました。(2011年3月22日)


今、 "WIENER PHILHARMONIKER"(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のホームページ)を見てみたら、次のようなメッセージが掲載されていました。次に、そのドイツ語本文と日本語訳とを引用させていただきます。(2011年3月24日)(現在は、見られないようです。2022年10月2日)

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Im Gedenken an die Opfer der Katastrophe in Japan

Im Gedenken an die Opfer der Natur- und Umweltkatastrophe in Japan spielten Daniel Barenboim und die Wiener Philharmoniker zu Beginn ihrer Abonnement-konzerte am 19./20. März 2011 das Adagio aus dem Klavierkonzert in A-Dur, KV 488, von Wolfgang Amadeus Mozart.

Seit dem ersten Gastspiel im Jahre 1956 ist Japan unsere Heimat im Fernen Osten: Die Begeisterung der japanischen Musikfreunde für unser Orchester, für seine Musizierweise und Geschichte zählt zu unseren bewegendsten Erfahrungen. Wir fühlen uns den Menschen in Japan, wo wir bisher 257 Konzerte im Rahmen von 28 Tourneen spielten und wo uns stets so viel an Liebe entgegengebracht wird, aufs engste verbunden und gedenken mit unserem verehrten Freund Daniel Barenboim der Opfer, ihrer Angehörigen und all der Menschen, die jetzt um ihr Leben und ihre Zukunft und diejenige ihrer Kinder bangen.

Das Schicksal der japanischen Bevölkerung erschüttert uns zutiefst, und wir schließen uns den weltweiten Bemühungen an, wenigstens einen Teil des unvorstellbaren Leides zu mildern. Vor allem aber möchten wir zum Ausdruck bringen, daß wir mit unseren Gedanken und Gebeten, daß wir mit unserem Herzen bei den Menschen in Japan sind, denen wir als Wiener Philharmoniker so viel zu verdanken haben.


日本の大震災での犠牲者の方々への追悼

東日本大震災の犠牲者の方々を追悼し、ダニエル・バレンボイムとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は2011年3月19日/20日の定期演奏会のはじめに、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番イ短調KV488よりアダージョを演奏致しました。

1956年初めての日本公演以来、日本は私たちのアジアでの故郷です:日本の音楽ファンの皆様が、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団へ、またその音楽そして歴史へ示して下さる感動は、私たちオーケストラとして最も嬉しい体験でした。これまでに28回の演奏旅行で257回のコンサートを行ってきた日本、私たちウィーン・フィルに多大なる愛情を注いで下さった日本の皆様に、敬愛する友人であるダニエル・バレンボイムと共に、犠牲者の方々、その御家族に対し衷心よりお悔やみ申し上げ、被災された方々、そして子供たちに、心からお見舞いを申し上げます。

日本の皆様の運命に私たちは衝撃を受け、その想像を絶する苦悩を少しでも軽減するための世界中の努力に協力していく所存です。しかし特に私たちウィーン・フィルハーモニー管弦楽団としては、日本の皆様にこれまで大変にお世話になり感謝をしています。だからこそ、私たちの心は、日本の皆様のもとにあることを、是非ともお伝えしたく、心よりお見舞い申し上げます。

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