日刊「NOCUSる」

たとえば5年後、あなたは何を食べている? それは、どこで誰が作る?

「東京の食品卸会社です」

2012-09-16 | トホホ

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No.4212

毎週発行している「野菜だより」「たまご新聞」からです。
本文だけ抜き書きしてみます。
 6月末の金曜日、バアちゃんが留守番をしていたすずき産地に電話が入りました。「毎週5袋ていど米を売ってほしい」という商談だったとか。
 そして、その日のうちにFAXが届きました。そして前後して、名刺の主から電話がかかってきました。

 「京の足立市場というところに入っている業者で、都内の飲食店に卸す魚や野菜を主に扱っている。ついでに米も卸しているのだが、これまでつきあってきた福島県内の米屋さんが業務を停止してしまった。代わりの業者をあたってみても、どうも米が品薄で手に入らない。
 毎週5~7袋の玄米がほしい。会社としての取り引きは、毎月末締めの翌月15日払いということでやらしてもらっている。まずは、サンプルを送ってほしい」

 ざっとそんな内容。米をめぐる状況は話のとおりなので、いちおう業界人ではあると見立て、2kgほどの白米をサンプルとして送ってみました。翌日、さっそく電話がかかってきました。

 「有機米と聞いていたから、見た目は期待していなかった。ところが、粒ぞろいもツヤもすばらしい。これならお客さんも喜んでくれる。すぐに10袋ほど送ってもらいたい。週明けの月曜日に届くとありがたい」

 ずいぶんと急な展開です。ここで、すぐに注文どおりには発送せず、ちょっと立ち止まってみました。
 まず、書類にはインターネットのアドレスが紹介されているので、そこをのぞいてみました。たしかにホームページはあって、それなりの説明がありました。が、どうも作りが薄っぺらというか、中身がない感じがしました。
 次に、本社や事務所に電話をかけてみました。土曜日ということもあってか、すべてが留守番電話でした。
 さらに、中卸として入っているという東京足立市場にも電話。やはり土曜日のためか、つながったのは守衛室でした。それでも、そういう卸会社は場内には出店しておらず、場外の業者さんについてはくわしいことはわからないと口を濁すような対応でした。
 夜になって、FAXに名刺が貼られていた石井氏から、留守録を聞いたと電話が入りました。この時点では、まだ2割くらい、取引への期待もないではなかったので、こんなふうに話をしてみました。
 「FAXの印字がかすれて、送り先の文字が読み取れない部分がある。電話だと聞き間違いの心配もあるので、あらためてメールで発注してほしい」
 そしたら営業部長さん若そうなのに、パソコンを操作できないので、メールは後ほど部下に送らせるというのです。
→つづく




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