隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0577.殺人狂時代、ユリエ

2005年04月06日 | サスペンス
殺人狂時代 ユリエ
読 了 日 2005/04/04
著  者 阿久悠
出 版 社 角川書店
形  態 文庫
ページ数 331
発 行 日 1985/10/10
ISBN 4-04-149005-7

 

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和55年に当時角川書店の社長だった角川春樹氏の発案で制定された、横溝正史賞。この頃の角川春樹氏は文庫のカバーに派手なイラストを採用し、映画制作に乗り出し、市川今監督を起用して、横溝正史氏の金田一耕助シリーズの映画化を企画し、映画とタイアップした文庫の売上を飛躍的に増大させるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いだった。その横溝正史賞の第2回の受賞作が本書である。
阿久悠氏は作詞家として数々のヒット作を飛ばしたのみならず、作家としても瀬戸内少年野球団などを書いて、ヒットさせた。僕は、阿久悠氏の作詞が好きで、一時期氏が自作のトップに挙げていた「懺悔の値打ちもない」 (唄:北原ミレイ氏)が出たときは、すごい歌だと思い、シングル盤を購入した。
さて、横溝正史賞が出来て、第1回の受賞作「この子の七つのお祝いに」(131.参照)が本になり、僕は買ってすぐに読んだのだが、第2回目以降はこの賞のことを忘れていたのだ。だから、本書を知ったのはずっと後になってからだった。
今回ようやくこの本を読んで、おぼろげながら僕が期待していたものとちょっと違う作品だった。作者の意図と、この作品が横溝賞に選ばれた経緯がなんだかかみ合ってないような感じを受ける。

 

 

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