隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0337.しゃべくり探偵

2003年02月05日 | ユーモア
しゃべくり探偵
読 了 日 2003/02/04
著  者 黒崎緑
出 版 社 東京創元社
形  態 文庫
ページ数 344
発 行 日 1997/03/28
ISBN 4-488-41801-5

 

上の著者名をクリックすると、今まで読んだ著者の作品一覧へ移動します。

 

は自分で実際に読んでみないと内容はわからない、という厄介なところがある。至極当たり前の話なのだが、それだからこそ、つまらない本に金と時間をかけて、エネルギーを消費することは避けたい。
実はこの本もそうしたことから、著者の「ワイングラスは殺意に満ちて」(306.参照)という作品を読むまでは、全く興味が涌かなかったのである。一つには、カバーイラストのいしいひさいち氏の漫画もいまいち気に入らないこともあった。 ところが、安楽椅子探偵ものだと言う事なので、どんなものかと読んで驚いた。その面白さに脱帽。
そこで、冒頭の「読んで見なけりゃ判らない」という話となるわけである。ほとんど、二人の関西弁による会話で成り立っているストーリーは、一読、関西・上方漫才の乗りであるが、謎解きの興味も満たしている本格ミステリー。
読み終わってから、改めてカバーイラストを眺めると、中のキャラクターと姿かたちは違うが、見事に内容を表していることに気づき、今読んだ内容を思い出して、思わずにやりとする。(なんのこっちゃ!)
大学生の保住純一(ボケ・ホームズ)と和戸晋平(ツッコミ・ワトソン)の二人が主役。和戸の体験した謎を、話を聞いた保住が解くという形の安楽椅子探偵譚である。保住の絶えず幕なしに入るギャグ・駄洒落が愉快。

 

 

収録作
# タイトル
その一 番犬騒動
その二 洋書騒動
その三 煙草騒動
その四 分身騒動

 

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

最新の画像もっと見る

コメントを投稿