毎年8月15日には、秋山ちえ子さん(96歳)の朗読「かわいそうなゾウ」(児童文学作家によるノンフィクション童話)をラジオで聴いてきた。
内容は、戦争がはげしくなり、猛獣逃亡を恐れて殺処分命が出された上野動物園での実話をもとに編まれた。
戦時中、動物園ではライオンやクマが殺されて、残るは3頭のゾウだけになる。
ゾウはお利口なので毒の入った餌は吐き出してしまい、ならば、と、毒を注射しようにも硬い皮膚なので針がすべて折れてしまう。飼育員もつらい!
最後は餌や水を与えるのをやめて、餓死を待つことになる。飼育員の悲しい葛藤も伝わる。
ゾウたちは、ひょろひょろと痩せて立ち上がれなくなっても、何とか餌をと、必死に芸当をする。
飼育員は涙で、おろおろするばかり。ついに3頭は芸当をしたまま順に戦死してゆく。
何回聴いても涙があふれてくる。毎年この日の46回目の秋山さんの朗読と、心意気に拍手。
戦没者遺児の悲劇は自分だけではない。非戦の誓いを新たに、世の動きに目を光らせたい。
上野動物園のゾウ舎のそばに、「動物慰霊碑」が建立され、現在も慰霊の行事が行われている、という。