ゆみねこ日記

日常日記です。

2月の読書記録 その2

2017-03-01 09:38:50 | ブックレビュー

Q&AQ&A感想休日の午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設で重大事故が発生。死者69名・負傷者116名、しかしその場で何が起きたのか原因は不明。事故の調査というQ&A形式で綴られた小説。不条理なことを描きたかったのか。もし、私がその場に居合わせたら、冷静に行動することが出来たかな?考えさせられました。読了日:02月21日 著者:恩田 陸
神様の贈り物神様の贈り物感想感情を持たない殺し屋チャンス。乗り合わせた高速バスでバスジャック犯から乗客の命を救い、一躍ヒーローになってしまう。彼が感情を持たない理由、頭を撃たれ感情を取り戻したその時。生きること、幸せの意味を模索するチャンス。サクっと読めてまずまず面白かったです。「嘘ですけど、何か」の出版社の知佳さん登場。読了日:02月22日 著者:木内 一裕
プリズムの夏プリズムの夏感想美しいが無愛想な映画館の受付嬢・松下菜那と彼女に憧れを抱く二人の高校生、植野と今井。ネット上の不穏な日記と菜那の関わり、今井の家庭の深刻な問題。植野の視点で描かれているけれど、今井のことももっと知りたかったかな?ひと夏の切ない憧れと恋の物語。読了日:02月22日 著者:関口 尚
やみ窓やみ窓感想第10回「幽」文学賞短篇部門大賞受賞作。篠たまきさん、初読み。夫と死別した36歳の女性が住まう、古びた団地の窓は、夜の闇に紛れて異界とつながる。「かみさん」と呼ばれ、異界のものたちが貢ぐものと引き換えるもの。怖さより不思議さと切なさを感じる物語でした。この賞が今回で最後とのこと、ちょっと残念です。読了日:02月22日 著者:篠 たまき
ゆけ、おりょうゆけ、おりょう感想龍馬の妻・おりょうさん。伝説ともいえる寺田屋事件の顛末や、薩摩へのハネムーンなど、興味深く読了しました。だけども、私はこの面倒くさい女性とは友達にはなれないだろうなぁ。下戸なので、大酒飲みとは付き合いきれない(笑)読了日:02月23日 著者:門井 慶喜
無貌の神無貌の神感想6つの短編。無貌の神・青天狗の乱・死神と旅する女・十二月の悪魔・廃墟団地の風人・カイムルとラートリー。頭が空っぽで無知な少女フジが七十七人の殺人を命じられるパラレルワールドもの「死神と旅する女」と、人の言葉を話せる崑崙虎と足の不自由な千里眼の姫の物語「カイムルとラートリー」がとても良かったです。いつもながら恒川さんの描く世界に引き込まれます。読了日:02月23日 著者:恒川 光太郎
ノスタルジー1972ノスタルジー1972感想6人のベテラン作家さんによる、1972年。振り返ると本当に大きな出来事がたくさん。川端康成の自殺・札幌五輪・沖縄返還・横井庄一さん帰還・パンダ来日。重松清さんの「あの年の秋」が一番心に残りました。読了日:02月24日 著者:重松 清,中島 京子,堂場 瞬一,朝倉 かすみ,早見 和真,皆川 博子
傘をもたない蟻たちは傘をもたない蟻たちは感想短編が6つ。かなり読むのが辛い1冊でした。あまりにも性描写が多かったから?「イガヌの雨」は気色悪く、形状や臭いをリアルに想像して胸がむかむか…。 長編の方が好きなので次の作品に期待。読了日:02月24日 著者:加藤 シゲアキ
向田理髪店向田理髪店感想北海道の苫沢町は過疎と高齢化の進む田舎町。向田理髪店の店主・康彦が語る町のあれこれ。田舎ならではの人間関係の濃密さが招く様々なこと。煩わしさと同時に、都会では味わうことの出来ないことも多々。息子・和昌の成長などとても読み心地の良い1冊でした。お勧めです。読了日:02月25日 著者:奥田 英朗
幻庵 上幻庵 上感想奥深い囲碁の世界。全く囲碁は知らないのですが、才能あふれる囲碁棋士たちの成長ものととらえながら読み進めました。感想は下巻で。読了日:02月25日 著者:百田 尚樹
幻庵 下幻庵 下感想名人を渇望し、名人に届かなかった幻庵。囲碁の対局の凄まじさは全くの門外漢である私も興奮させられました。才能があっても最高位になれるとは限らず。幻庵が主役であるけれども、むしろ敵役ともいえる丈和の内面が面白かったです。ただ、囲碁を良く知っている人のほうがこの作品は楽しめること間違いなし。AIよりも人間の方が強い存在であって欲しいですね。読了日:02月26日 著者:百田 尚樹
マカロンはマカロン (創元クライム・クラブ)マカロンはマカロン (創元クライム・クラブ)感想久しぶりのビストロ・パ・マル。ギャルソン高築くんが語り手となり、シェフとスーシェフ、ソムリエの4人で営むこの小さなお店に持ち込まれる不可思議な謎の数々。今作も三舟さんの謎ときは鮮やか。「共犯のピエ・ド・コション」「ムッシュ・パピヨンに伝言を」が好きでした。また続編が出たら嬉しいので、楽しみに待ちたいですね。読了日:02月27日 著者:近藤 史恵
星をつける女星をつける女感想覆面調査員の紗英は、クライアントの依頼で飲食店を調査する。ただ、料理の味やサービスだけにとどまらないで、犯罪まがいの食品偽装・ブラック企業や乗っ取り、お家騒動が絡む経営など、多彩なもので面白く読めました。4つの星が揃った牧村紗英イート&リサーチ、続編を楽しみに待ちたいです。読了日:02月27日 著者:原 宏一
浜の甚兵衛浜の甚兵衛感想三陸の港町・仙河海に生まれ、明治・大正・昭和を生きた菅原甚兵衛。自らの才覚で財を成しても、人が向ける嫉妬の感情にやりきれなさを感じて生きる。読んだタイミングが悪かったのか、今一つ夢中になれなかったのが残念。機会があればいつか再読するかも?読了日:02月28日 著者:熊谷 達也
イアリー 見えない顔イアリー 見えない顔感想難病の妻を亡くしたばかりの大学教授・広川。葬式を済ませたばかりの夜、インターフォンが鳴り近所の主婦が訪れる。そこから始まる不気味な出来事と大学の学長選挙のゴタゴタ。結局新興宗教絡みというオチ。黒幕がちょっと意外な人物だったけれど、内容的には今一つの印象。読了日:02月28日 著者:前川裕
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