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道総研稚内水試試験調査船「北洋丸」竣工式 最新鋭の機器を搭載し、より精度の高い資源調査に期待

2022-05-06 21:23:34 | ニュース

 道総研稚内水試の試験調査船「北洋丸」(266トン)が完成し、4月27日稚内市内のホテルで竣工式を開催し、宗谷、留萌管内の漁協組合長、市町村、団体、道、道議会、道総研、振興局の関係者ら約100人が出席して最新鋭の調査研究機能をもつ3代目「北洋丸」の船出を祝った。
 竣工式では、主催者を代表し道総研の小髙咲理事長が「本日竣工式を迎えた「北洋丸」は、日本海西岸からオホーツク海までを調査海域にしており、最新鋭の調査機器の搭載により、安全性に配慮しながら精度の高い資源量調査や海洋環境調査、海底地形調査を行うことが可能となった。道総研では「北洋丸」を含め3隻の試験調査船を有効利用し、本道周辺海域のより高度な調査研究に貢献し、水産業の発展に寄与するよう関係者一同が決意を新たにしている」と式辞を述べた。次いで三原行雄稚内水試場長が3年前からの建造経過をたどり、2022年度からの本格運用を報告した。
 来賓の道総合政策部の渡邊宏和次世代社会戦略監、道議会の市橋修治副議長、道機船連の風無成一代表理事会長が新生「北洋丸」の航海の安全とより精度の高い資源調査への期待を込め祝辞を述べた。風無会長は「本船が担当するのはスケソウ、ホッケなどの底魚類が多く生息する本道でも重要な海域。魚種判別性能を向上させた計量魚探や海底地形を3次元化できるマルチビームソナーも搭載し、魚類の産卵環境の解析も可能とされ、新たな資源管理手法の研究推進にも期待がかかる」と述べ、川崎一好道漁連会長らの祝電が披露された。
 引き続き、「北洋丸」の長谷川秀喜船長が「ホッケ、スケソウの資源調査に尽力し、航海の安全に努める」と述べ、乗組員17名を紹介した。
 このあと、道総研稚内水試の高畠信一資源調査研究部長が科学計量魚探やマルチビームソナー、赤外線カメラなどの新しい調査機器を説明し、「北洋丸」の概要や船内を動画で紹介した。
 続いて小髙理事長をはじめ菊池元宏道漁連副会長、北村與志郎前畑造船社長、千葉光悦留萌地区漁協組合長会会長、工藤広稚内市長ら来賓が登壇し、テープカットをして竣工を祝った。最後に木村稔道総研水産研究本部長が「新しい試験場調査船が収集する多くのデータを漁業の振興につなげたい」と挨拶し閉会した。

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