絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

絵で一番重要なこと。東京のFさん 静物画のモデル研究

2014-03-29 | 構図の研究
東京のFさんが、静物画のモデル研究を始めました。

まず、この二つを比べてください。左を1番、右を2番とします。

 

どちらが良いでしょう?

私は、2番です。

1番は、布が下がってきた左端が、お皿の左端と立っているものとの間に丁度よく来ているのが気になります。

この構図は、主役がお皿と果物でしょう。それが明るいので、周りが暗い方が、主役がしっかり目立ちます。
そう考えると、紫の布が全体を占める方が良い気がします。

しかし、どちらも白い壁と布の暗さとが、対比が強すぎてそのカーブが気になりますね。
これは、スキーのジャンプ台のようなカーブです。富士山のラインかもしれません。

背景に丸いものがあるのも、一つの魅力つくりなのですが、その形がどのくらい目立つと良いのか、
目立ちすぎると、違和感がありますね。

この構図の良いところは、主役がわかることです。中央に近いところにメインを置いています。
明暗を使って、主役を目立たせています。横絵として物の配置がされています。
物が左右にはみ出しているので、横への広がりを感じます。


このアドバイスが終わらないうちに、次の写真が送られてきました。3番、4番とします。

 

もう、問題点はお分かりですね。どちらも私が不合格を出す材料がありますね。

ただ、3番の良いところは、右からの光がしっかり設定されました。
その分、雰囲気が良くなりました。
また、白いお皿に黄色い果物では、どちらも明るくて果物が目立ちません。
光を当てたことで、果物の陰影ができて、存在がはっきりしました。

4番は、ご本人も気づいていましたが、白い電気スタンドが目立ちすぎます。
大きさの問題と明るさの問題です。
また、傘の形が布の形と同じすぎます。テーブル面が押し付けられて、白い壁が広く見えますが、間が抜けてしまいました。

4番が一番問題があって、絵になりません。

3番は、テーブル面から手前に落ちる布のしわも明暗がはっきりして魅力がありますね。

上から落ちてくる布の形を工夫するか、背景に何かを置いて、もう少し白い壁を隠すか?
何か工夫をしたいところです。



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