絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

私の教育 聞くべき時は聞く

2012-01-22 | いろいろ
麓原会の新年会の話をしましたが、私の教育について、これから少しづつご紹介します。

まず、「聞くべき時は聞く」から。

私の美術部は、60人以上いました。
その生徒たちが、誰一人よそ見をしないで、一言もしゃべらずに、集中して先生の話を聞くという状況を作りました。
よそ見をしていたり、集中していなかったりすると、すかさず、檄が飛びます。
「どこ見てんだ!」と。

「体だけ向けていたって、ダメなんだよ、心を向けなければ」という言葉も飛びます。

この指導は、集中していない生徒がいるときは、常に飛び出さなければなりません。気分の問題で、言ったり言わなかったりということがあってはなりません。
だから、おそらくうるさい先生だなと思われたことでしょう。

しかし、この指導は、始めにきちんとすると、最低限形だけはきちんとします。
心がしっかり向いているかどうかは、本当のところはわかりません。
心の中は、反発していても、少なくとも表面は聞いているように見えます。

そして、形が崩れたときに、まあいいやと妥協せずに、常にうるさいと言われようがなんだろうが、檄を飛ばすのです。

先生は、そういう意味では、うるさいお母さんと同じです。

憎まれようがなんだろうが、言うべきことは言うという姿勢です。

生徒に好かれたいと思っていたら、これはできません。
たった一つのこと、聞くべき時は聞くという体制を集団で作り上げたいなら、それを一貫して貫くことです。

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実はこれは、先生に対してだけではありません。

私に対してそのようにさせたことを、他の生徒がしゃべるときも同様にさせました。
部活の終わりには、最後の集合があり、「有難うございました、さようなら」と声を揃えて言って終わりになりますが、その前に、今日の反省や連絡事項を部長に言わせます。その時も私に対するのと同様に、全員が部長の方を向いて誰一人しゃべらずに、シーンとして聞く状態をつくります。
「部長の話は、先生の話だと思って聞け」と言っています。

これは結局、誰が話す時も同様になります。

班長の話、係長の話など、いろいろな角度から気が付いたことの発表があり、連絡事項があるからです。

またこれは、60人が黙って自分の話を聞くとなると、発表する人も緊張します。
何をどのように話したら、的確にみんなに誤解のないように伝わるかという発表能力を鍛えることにもなるのです。

もし、上手に言えなくても、それを親切にきちんときいてやろう。面白いことを言ったらうけてやろうという親切心を持って聞いてやろうという話もしました。

これから先、どんな所に就職して仕事をするかわかりませんが、その部署によって、必ず、何かの係りで責任を持たされるはずです。そんなとき、多くの人の前で話す機会があるはずです。自分はそんな偉くはならないからと思っても、偉くならなくてもそういう場面はあるのです。そんなとき、60人の前で話したという体験が生かされると思います。
そして、みんなを笑わせたということがあれば、それは自信にもなります。
だから、この体験はほとんど全員に体験させました。

部長などは、本当に毎日です。今日は何を言おうかなと困ることもあったようです。

しかし、みんなが親切に「聞くべき時は聞く」という形が作れると、この体験は非常に良い経験になると思います。

これが私がやった美術部の教育の一コマです。

話す側、聞く側のあるべき姿の追究です。

これは、体制がきちんとすると、上級生は当たり前になりますから、できない一年生に注意をするのも先輩がやります。しっかりハートを育てると、先生は楽になります。「60人もいると大変でしょう」とよく言われましたが、「いえ、私の代わりができる3年生がたくさんいますから、私は楽ですよ」と答えたものです。

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私は、理想の集団形成を考えました。
そうだ、吹奏楽部のこともよく例にとりました。
それは、吹奏楽の場合、顧問のタクトに目を集中させます。
その動きに合わせて演奏します。まさに息を合わせるのです。
そうでなければ、音楽になりません。

それを美術部の活動に取り入れたのです。
だからどこへ連れて行っても、部長の一言で、全員が直ぐに集合し、全員に伝えるべきことをすばやく伝え、全員がスムーズに動くことができたのです。

高校美術展などで、生徒が集合して、部長の指示を全員で聞いて声を揃えて「はい」「はい」と言っている姿を見て、他の学校の先生がびっくりしていました。美術部の姿としては驚きなんでしょうね。それが先生ではなく、生徒たちだけでやってしまうことが驚きなのでしょう。だから、運動部みたいだとよく言われました。











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麓原会の新年会

2012-01-22 | いろいろ
昨夜は、麓原会の新年会でした。
大穀といううなぎ屋さんで行われました。

私は、昨年血圧が急に200になって、救急車騒ぎをしたので、夜はなるべく出るのを控えていましたが、係りの方から出てほしいとわざわざ電話をいただいたので、調子が良ければ出ますとお返事しました。
なんとか、出ることができました。

お酒の会ですが、車で来る人が多く、飲む人はあまりいませんでした。

だから、飲んだくれて取り乱す人もなく、一人ひとりが挨拶をして、普段聞けない話しを聞いて、なかなか楽しかったです。お酒が入っていないから、きちんと話せますし、ほとんど勝手なおしゃべりをすることなく、全員で一人の話を聞く状態だったので、私はとても気持ち良く過ごせました。

こういう会は、誰かが話していても、それを聞かないで勝手にざわざわ話しているということがあります。私はそれが不愉快でたまりません。だから、そういう会でお話をするのは嫌なのです。

しかし、この麓原会の新年会は、全員で一人の人の話をしっかり聞くので、聞いていても楽しいし、自分が話していても気分が良かったです。

私が高校時代に憧れたM先輩は、実は、本当は美術部に入るつもりはなかったとおっしゃっていました。えええーーと驚きでした。

私もどちらかというとスポーツの方が好きで、絵も好きという感じでしたから、いくらか似ているかもしれません。
私は、高校二年生で県展に入選して、あれから40年という話をしました。



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