けっこういい加減になぐり書き!

主に1日の〈聴いた・読んだ・こんな事あった!〉を備忘録代わりに書いています。

ベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ第5番/第9番」

2007-11-17 | クラシック音楽

先日。
試写会へ行くため福岡市街へ出たついでに、TOWER RECORDSへ立ち寄って、CDを探してみたところ、ちょっと興味を惹かれたものがあり、安かったのもあって購入しました。



ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」・第9番「クロイツェル」
ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン) レフ・オボーリン(ピアノ)


のCD(演奏)です。


まずは、感想じゃないですが、ヴァイオリン・ソナタ「春」の第1楽章!
何度も耳にしていてこの曲のCD欲しいなぁ~と思っていたものの、ずっとその作品名がわからず購入出来ずに困っていたので、今回聴いてその作品名がわかったし、(結果)CDも購入したわけだし、それが嬉しかったです。
そっか、これだったのか!というわけで、その今までの悩み?がスカッと解消されました。
(まだまだ、欲しいけど作品名不明のものが多くあります...)



Spring_kreutzer

聴いた感想です。

ヴァイオリン・ソナタを聴くのは初めてでした。だから、当然のようにヴァイオリンが前面に出て響いているのだろうな、と思っていました。
でも、そうでもないのですね。ピアノもよく鳴っています。

ヴァイオリン等の弦楽器の音色が苦手だった私も、こうして2年近くクラシック音楽を聴くにつれて、さすがに段々と慣れて来ましたが、それでもまだどこか苦手なところがあります。
だから、今回も「ヴァイオリンだよなぁ~」と、少々恐る恐る聴いてみたわけですが、上に書いたように「春」の第1楽章、その出だしを聴いて、その思いは不安から楽しみへと変わりました。(現金なヤツ)

第5番「春」、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの中でも有名なんですね。まぁ、私が聴いた事があるぐらいですからそうでしょう。(苦笑)
明るい曲調で、本当に「春」の訪れを感じさせるような、聴いていて心が幸せになる・・・そんな感じで、実に良かったです。
明るくて気持ちを優しく弾ませる第1楽章。一転して、第2楽章の静かで落ち着いた優美な響き。短いけど、弾む感じがスカッとする第3楽章。そして、明るさと優美さを兼ね備えた、穏やかな気持ちにしてくれる第4楽章。
ヴァイオリンの音色が苦手だというのを忘れさせるほど、もの凄く良かったです。

もう一つの第9番「クロイツェル」は、これもまた有名なのですね。
こちらは、「春」に比べると聴いていて気持ちを穏やかにする明るさがなくて、力強いというか厳しさを感じさせる、実に聴き応えがある作品でした。
ヴァイオリン・ソナタなので、当然ヴァイオリンが目立つのかと思っていたら、この作品ではピアノがヴァイオリンと同じぐらい聴こえる、何て言うかヴァイオリンとピアノが対等な関係にあるように聴こえ、これには驚きました。
全楽章共、ヴァイオリンとピアノが常に絡み合っている、お互い演奏を競い合っている、そんな感じを抱かせました。共に目立つものの見事に調和し合っていて、素晴らしいです。
闘志を秘めたヴァイオリンとピアノのバトル(とでも言いましょうか)・・・聴いていて唸らされると同時に、気持ちを高揚させてくれました。
聴いた後に、心にズシリと来る作品でした。


いつものように、演奏者であるオイストラフのヴァイオリン、オボーリンのピアノに関しては、クラシック音楽の素人故にとてもじゃないけど巧いとかどうとかコメント出来ません。
しかし、その演奏に何の抵抗無く惹き込まれたのは確かです。
ピアノはともかく、ヴァイオリン(弦楽器)が苦手な私でも、聴いていて全く苦手意識、違和感を感じなかったし、逆に「ヴァイオリンの響きって実に気持ち良いもんだなぁ!」と思わせてくれました。
これで私のヴァイオリン・アレルギー?も無くなりそうです。


この「春」「クロイツェル」という2作品。
聴く前は苦手なヴァイオリン(ソナタ)なので大丈夫か?という危惧がありましたが、共に飽きることなく一気に聴き通す事が出来ました。前回のチェロ・ソナタと同じパターンでした。(笑)
聴いた事があるものの作品名がわからずにずっと気になっていたという、そんな取っ掛かりがあった分だけ「春」の方が親しみを感じましたが、こうして聴き込んだ現在、共に気に入った作品となりました。
聴くと、その明るさから気持ちがリラックス出来る「春」、男性らしさを感じ聴き応えある「クロイツェル」という感じです。
                                                    
                                                      
そして何よりも、ヴァイオリンに対して苦手意識が無くなった(気がする)のが、このCDを聴いての最大の収穫だったと思います。


また聴き比べを楽しみたくなる作品が増えました。(嬉しい悲鳴)



                                                 

コメント
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