「巨匠に教わる絵画の見かた」視覚デザイン研究所編を読みました。
画家自身の作品に対する言葉のみならず、同時代、後世の画家がその画家についてどう思ったかがことばで楽しめます。賛辞もあれど、悪評もあり。
ルネッサンス前夜から現代美術まで時代を追って構成されています。
ほかにも、その画家が影響を受けた過去の画家や作品を並べられていたり、さまざまな工夫がこらされており、全面カラー印刷で楽しく読める美術解説本です。
私の好きなピサロとルソーがとりあげられていなかったのが残念。
一番面白かったのがルノアールの言葉。いわずとしれた美人画の巨匠ですが、
「もし婦人の乳房と尻がなかったら、私は絵を描かなかったかもしれない」
こんなあけすけな言葉を残しているとは知りませんでした。
ほかにもミケランジェロの「最後の審判」を見て。
「やわらかくふくよかなはずの婦人の体がまるで闘士のようではないかね」
レンブラントの「夜警」を見て。
「私はレンブラントが好きだ。しかし少しうっとうしい。「夜警」は少し暗すぎるとは思わんかね?少しましなのは雛鳥を持った女だけだ。女はここだけにしかいないし、明るいのもここだけだ。後はお払い箱だよ。私は壁にかけて人々に喜んでもらえる絵が好きなんだ。」
日本では神棚にまつりあげられている感もあるルノアールですが、「きれいな女性が好き。若い女の子が好き。」
もーほんとうにロマンチックおじさんだったんですね。
ブラボー、ルノアール。
画家自身の作品に対する言葉のみならず、同時代、後世の画家がその画家についてどう思ったかがことばで楽しめます。賛辞もあれど、悪評もあり。
ルネッサンス前夜から現代美術まで時代を追って構成されています。
ほかにも、その画家が影響を受けた過去の画家や作品を並べられていたり、さまざまな工夫がこらされており、全面カラー印刷で楽しく読める美術解説本です。
私の好きなピサロとルソーがとりあげられていなかったのが残念。
一番面白かったのがルノアールの言葉。いわずとしれた美人画の巨匠ですが、
「もし婦人の乳房と尻がなかったら、私は絵を描かなかったかもしれない」
こんなあけすけな言葉を残しているとは知りませんでした。
ほかにもミケランジェロの「最後の審判」を見て。
「やわらかくふくよかなはずの婦人の体がまるで闘士のようではないかね」
レンブラントの「夜警」を見て。
「私はレンブラントが好きだ。しかし少しうっとうしい。「夜警」は少し暗すぎるとは思わんかね?少しましなのは雛鳥を持った女だけだ。女はここだけにしかいないし、明るいのもここだけだ。後はお払い箱だよ。私は壁にかけて人々に喜んでもらえる絵が好きなんだ。」
日本では神棚にまつりあげられている感もあるルノアールですが、「きれいな女性が好き。若い女の子が好き。」
もーほんとうにロマンチックおじさんだったんですね。
ブラボー、ルノアール。
バルビゾン派の方ではなく。
幻想的なジャングルを書いたり、ひげのおじさんがボール遊びしながら迫ってくる絵を描いた、あのムッシュ・ルソー。
ぼくも、色彩豊かな中にどこか寂しげな雰囲気が漂うところが好きです。オルセーでも見かけた覚えがあります。
ルノワールは、屋外で食事をしているのと、若くてきれいな女の子がピアノを弾く絵が好きです。あれは若すぎ?
ルソーはそれまでは美術の授業などで名前を知っている程度でしたが、オルセー美術館で「蛇使いの女」を見て、いっぺんでとりこになりました。背景にほとんど同化しているような女性、目だけひかっている不思議な感じ、何種類もの緑色、原画のパワーを教えられたすごい絵でした。
全員が前を向いている人物画などもユーモラスで好きです。
今では「素朴派」なんて名づけられていますが、本人は写実の画家のつもりだったらしいですね。なんだか面白いです。
ルノアールの作品は「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」でしょうか?
私もルノーアルは初期の作品の方が好みです。
手前の男性の肩にかかる日差しの描写なんてすごいですよねー。