Straight Travel

日々読む本についての感想です。
特に好きな村上春樹さん、柴田元幸さんの著書についてなど。

「パワーズ・ブック」柴田元幸編(みすず書房)

2006-03-20 | 柴田元幸
「パワーズ・ブック」柴田元幸編(みすず書房)を読みました。
作家リチャード・パワーズのインタビューや、本国アメリカで書かれたパワーズ論、高橋源一郎さんや坪内祐三さんなどによるパワーズ論等を収録したものです。
現在パワーズの作品で翻訳されているものはデビュー作「舞踏会に向かう三人の農夫」と、「ガラティア2.2」のみですが、巻末には未訳の作品のダイジェスト紹介もあります。
パワーズの作品の魅力は重層的で、一口に語るのはとても難しいです。
過去・現在・未来が重なり、幻想と現実が交差して、感情と思索、笑いと悲しみが同居する。
今年の9月にはみすず書房から「囚人のジレンマ」が刊行予定とのこと。楽しみです。