Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

土佐電気鐵道に乗る。(その4)~夜の高知市内に雪が降る~

2005-12-25 05:58:11 | 鉄道(路面電車)
高知駅周辺で買い物や食事を済ませる。
時計を見ると午後6時半近く。
帰りの夜行バスの発車まで大分時間がある。

観光するにも中途半端だし、高知の路面電車も全線乗ってしまった。
という訳で、かねてからやってみたいと思っていた事を思い出し、再び桟橋線の電車に乗る。
乗車したのは201号車。
本日通算四回目の乗車となる。

夜、桟橋方向へ向かう人は流石に少ないと見えて車内には自分を含めて二人だけだった。
その一人も途中で降りてしまった。
一人だけの乗客を乗せて電車は終点を目指す。
桟橋車庫を見ると続々と営業を終えた電車が入庫していた。その中に215号車の姿もあった。

終点桟橋通五丁目に到着。
電車を降りて三脚を立てカメラを設置する。
夜、この電停に佇む電車を撮る。それがやってみたい事だった。
早速、元山陽電気軌道の702号車がやってきた。

しばらく待つと、今回高知に足を運ぶきっかけを作った591号車がやってきた。

そういえば、岐阜時代に「夜の路面電車」を撮った事は殆どない事を思い出した。

一応目的は達したので、高知駅へ戻ろうと591号車に乗り込む。
車内の乗客はまたも自分一人。
発車まで時間があったので、この機会に細部を観察してみようと思う。


埋められた扉の内側はどうなっているかというと・・・。

こうなっている。
座席は延長される事なく、立客スペースとして活用されていた。

運転台部分を見る。



岐阜時代の姿を基本的に止めつつも、土佐電気鐵道の仕様に合わせた改造が行われている。

料金箱は岐阜時代から一新されている。

料金表示についてもLED式の物に変更され、土佐電気鐵道の複雑な運賃表示が一目で分かる形に改められている。

降車ボタンも新しい物になった。

余談だが、この降車ボタン、豊橋鉄道へ行った800形801号車が装備した物と同じではなかろうか。

・・・と車内観察が一通り終わった所で電車が動き出した。
少し乗った桟橋通四丁目で下車。
近くにあるBOOKOFFで時間を一時間ほど時間を潰す。

いよいよ高知での一日も終わろうとしている。
桟橋通四丁目から高知駅まで乗った電車は、さっき桟橋通五丁目で夜景を撮った702号車だった。
約15分程で高知駅に到着。高知の路面電車を巡る一日はこうして終わりを告げた。

後は名古屋へ向かう高速バスを待つだけ・・・だが、雪が心配になってきた。
これについては夕方確認したところ「運行する」との事だったので一応安心している。
高知駅に隣接した待合室でバスを待っていると、空から白い物が舞い降りてきた。
雪だ。
天気予報のとおり、雪が本格的に降り始めてきた。

高知駅電停を一枚撮る。

キラキラと白く輝く雪が周囲をゆっくりと染め始める。

しばらくその様子を眺めていると、雪の降り方が次第に激しくなってきた。
風も激しさを増してきた。
その中を桟橋線最終電車が到着した。
この日の最終電車は702号車だった。

その様子を遠目から見て、待合室へ戻る。
吹き付ける風雪がいよいよ激しくなり、外にいる事が耐えられなくなってきた。
各地からの高速バスが次々と到着する。
乗務員が傘を広げて乗客を降ろしている様子が印象に残る。

22時20分。
激しさを増す雪の中、名古屋行の高速バス「ドラゴンライナー」が定刻通りに到着した。
慌てて乗車し、高知を後にした。

バスとすれ違う車を見ると結構屋根に雪を乗せている。
「高知市内で雪を見る事は滅多にない」と聞いていたが、まさか高知市内で雪を見る事になろうとは。
まぁ、大事に至らなくて良かったと思いながら眠りに落ちた。

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