森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

重さ

2008年09月29日 16時23分50秒 | 過去ログ









プラハに10年前学会で訪れた際に感じた「重厚さ」は健在だった。
しかし、共産主義崩壊後20年、昔の東欧さ(駅前ぐらいかな)は感じなく、
欧州の巨大な観光地に様変わりしていた。



プラハ、エジンバラ、パリ、この三都市はあいも変わらず「My Favorite City」である。







ついで、シエナ、ストックホルム、ヴェネチアかな。

それが、私自身の「クオリア」とも言うべきか。
身体が伴っている。

久しぶりに、my研究室と家のミュシャの絵に愛情を持った。



少数精鋭

2008年09月28日 13時20分28秒 | 過去ログ

ウイーンのホテルはネット環境が不十分だったために、
プラハに入りやっと更新できる。
携帯をインターネットマシンにしたので、
携帯でブログを更新することができるが、
どうも、タイプが面倒だ。
慣れればいいんだと思うが、
そもそもそれをしようと思わないので、
これでいいんだと思う。

ソウル経由でウイーンに24日の夜に入り、
男7人旅が始まった。



翌日、学会場に向かい、
レジストレーションを行い、
リストを確認した。



日本からは「大塚製薬」の関係でかなりの参加者がいたようだ。
脳卒中関係の有名な医師も見ることができた。







無事に院生3名もポスターを掲示することができた。
大きな学会なので、参加した気がないかもしれないが、
今度は小さな学会に出して、
他のプレゼンを聞くことができればと思う。

巨大な学会はさながら見本市の様相で、
近さを感じず、
500名未満の参加者で構成するごく限られた視点での学会が良い。
WSOだけでなく、WCPTにもそれを感じる。



ウイーン市内の観光や、
ハプスブルク家の繁栄を感じることができた。
マリア・テレジアの銅像を見た後に、
突然ゲーテ像が現れてきた。










ハプスブルク王朝の離宮のシェーンブルン宮殿をめぐり、
シュニッツェルなどのオーストリア料理やグーヤッシュなどのハンガリー料理を堪能し、
帰りのウイーン発のチケットがとれなかったために、
9年前の学会以来のプラハに入ってきた。
その豪勢な建物に「プラハ」は変わっていないと思いつつ、
少しきれいさや繁栄を感じた。
通貨はまだユーロではないが、EU加盟によって、
昔の東欧のイメージはまったくなくなっていた。


プラハはまた明日にでも。




episodic !

2008年09月23日 13時26分07秒 | 過去ログ
昨日から健康科学部は後期授業スタート。
教育学部は10月だが、健康科学部は実習などで一足早く開始となる。
キャンパス内は明るくにぎやかになる。

昨日は4回生ゼミ。
徐々にではスタートしたようだ。
初瀬川の言語と運動制御(力)に関する研究の進捗状況を皮切りに、
欠席者を除く昨日は8名の者がこれから2か月足らずで、
本実験を終え、それを11月末に公表する。
結構あわただしいが、なんとか起動してくれるだろう。

その後、3回生ゼミがスタート。
二つの班に分かれ、
お互いの研究テーマについて議論する。
やれるものと、やれないもの、
自分がどこに位置するか、
ということも考え、これから計画をつくってほしい。
まずは、自分の「アイドル」をつくることだ。
研究キーワードより、
研究者への注目が早い場合がある。
世界規模で「アイドル」を見つけてほしい。


20時ごろ家に帰り、荷物をする。
いつもどおり、コンパクトで、
手荷物で機内に持ち込むが、
「ジェル状のもの」の持ち込みが面倒になった。

島根~明石のロードで、そして、季節の変わり目かどうかで、
喉をやられ、かぜの初発症状がきた。
最悪の欧州シナリオにならないように、
気をつけたいが、機内の気圧、乾燥で、
なお、一層痛めつけそうだ。

帰りはウイーンからの便がとれず、
プラハからの便になり功を奏してか、
プラハ入りになった。
9年ぶりのチェコ・プラハ、そしてオーストリアである。
プラハの学会で知り合いになったオーストラリアのシニアPTのAlexとももう連絡もとっていない。
ザルツブルグ、ザルツカンマングート、そしてプラハにチェスキークロムロフに行った記憶もよみがえる。
チェコの病院に見学に向かったときに、
偶然出会ったプルキンエの銅像。
偉大な生理学者プルキンエである。




地球の歩き方も98~99年ver.である。






さて今日は大学院の入試で大学に来ています。
みなさんの健闘を祈ります。


明日よりWSOのため、
メールのチェックが不定期になるかもしれません。



昭和な人間

2008年09月22日 12時45分51秒 | 過去ログ
土曜日、明石まで小旅行的気分に。
兵庫県理学療法士会保健福祉部から予約していただいたホテルを勘違いしていた。
あぶなく、違うホテルに行くところだった。
先入観は怖い怖い。
たまたま、メールをチェックしたのがよかった。

土曜日はホテル、あるいはその周辺にノスタルジーを感じながら、
きれいでないということは、時に自らが昭和の人間であることを痛感させる。
どこに行っても同じ風景、同じホテルの部屋というものに、
「安心」を感じる自らの心は、
弱い心を助長する。

ヨーロッパ留学中のたくましさからはどんどん遠ざかっている弱い精神だ。
星なしホテルをはしごし、シャワー共同に慣れていた自分の精神からは徐々に遠ざかる。

安心とは、safetyのことではない。
安心とはpeace of mindあるいはfreedom from careのことである。
リハビリテーション対象者には、そのことを感じていただきたい。
Riskとsafeの白黒しかない、その世界はQOLではない。

土曜日は保健福祉部の皆さんと懇親。
病院勤務でない人たちが多いせいか、個性的だ。
ひさしぶりに、顔が記憶に残る。
私の前頭葉をいくつか揺さぶった。
アナゴのすき焼きが美味だった。

保健福祉部長の但馬長寿の郷の小森さんに感謝。
学生時代の先輩後輩な関係は、
ある意味、「ロマンティック」だ。

WSOの国際学会出張の前に強制的にお願いされる。
その関係性が、実はロマンティックなんだと思う。
三人称ではおそらく引き受けない。

結構かなり飲み、ホテルへ。
朝、ホテルでブレーカーが飛ぶという人生初めての事態に遭遇し、
エピソード記憶化された。
翌日、これまた昭和な喫茶店で小森さんとこれからのPT,リハについて語る。
その後ろには、インベーダーゲームを思わせるようなテーブルゲームが。
いや~これまた、心を揺さぶる。

講演会場へ。
今回はいつもと違う、「介護予防研修会」であり、
高齢者の脳と身体、そして運動などを話し、
「違いがわかる脳」について特に焦点化して話した。

同じ椅子でも違う。
そこに身体の秘密がある。
感覚を情報化するために脳がある。
身体はまさに受容器官であり、
身体がなければ脳は生きていけない。
脳だけ鍛えてもだめなルートがある。
それが頭頂葉―前頭葉ネットワークである。

ウルトラマンから階段昇降まで。
中村俊輔から運動会まで

今回は枝から攻めた。

300名ほどの聴衆者がいたが、若いせいか、
思いっきり僕の方が脱線できなかった。

ピンポイントで受けていた人たちは
Around 40の面々だったと思う。

最後には、「ロマンティックリハビリテーション」とは何かについて語った。

機械的リハビリテーションから心のリハビリテーションへ。

Re-habiritationにはその意味が含まれている。
ホモ・ハビリス、ホモ・エレクトス、ホモ・サピエンス・・・人間らしさとは何かを考える教育がないことには、このまま医学的リハビリテーションはカオスから抜けることができない。

今の私がいるこの世界は、鎖国な世界を感じる。
今の私がいる世界は、薩摩や長州の利権を感じる。

もっと、広く、拡大解釈をしていくべきだと思う。

リハビリテーションとは、深いし広い。

いつまでも昔の杵柄な、狭いPTとしてやOTのアイデンティティのみで生きていってもそれは可塑性がない。

介護と連携しながら、変なプライドは捨てたほうがよいのかもしれない。


しかし、そのためには膨大な、知識、技術、社会性が必要だ。


終了後、いくつかの質問をいただいた。


高知の教え子もいたようだ。


もちろん、畿央の教え子の河石、斎藤翠、山岸も。

みんなの成長した笑顔を見れることが、
この職業についてよかったと思う瞬間だ。


ぜひともセットで

2008年09月22日 11時53分01秒 | 過去ログ
畿央大学健康科学研究所・大学院健康科学研究科共催シンポジウム


テーマ 健康を支え育む脳研究と科学的手法の進歩

昨年度のシンポジウム「健やかに生きるために ~脳と心の科学からの新たな挑戦~」からのシリーズ企画として、健康科学研究所と大学院健康科学研究科共催で「健康を支え育む脳研究と科学的手法の進歩」と銘打ちシンポジウムを開催いたします。


日時 平成20年10月18日(土)13:00~17:00(12:30より受付開始)

会場 畿央大学 冬木記念ホール

特別講演 「様々な神経イメージング手法を用いた人間の脳機能の研究」
自然科学研究機構 生理学研究所教授   柿木隆介氏


話題提供
「秋茄子の脳科学-おいしさを越える高次脳情報処理」
農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 
食認知科学ユニット主任研究員   檀 一平太氏

「両手運動の脳内表現」
情報通信研究機構 未来ICT研究センター研究員   荒牧 勇氏

「脳イメージング手法を用いた神経リハビリテーション効果の検証」
畿央大学大学院健康科学研究科教授   森岡 周氏

入場料 無料
申込方法 下記内容を明記して、e-mail、FAX、ハガキのいずれかでお申し込みください。
宛先は「畿央大学企画部 脳シンポ係」
締切は平成20年10月13日とさせていただきます。
受講証の発行は致しません。当日、直接受付にお越しください。
1) ご氏名(フリガナ)
2) ご住所(郵便番号もお願いいたします)
3) お電話番号 メールアドレス
4) ご所属の団体等名称・お役職
5) 今後、大学イベント等の案内送付を拒否される方はその旨ご明記下さい。


お問合せ
畿央大学 企画部 TEL 0745-54-1603  担当 植村・水野・篠本まで
〒635-0832 奈良県北葛城郡広陵町馬見中4-2-2畿央大学企画部
FAX 0745-54-1600


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第12回痛みを基礎から臨床まで考える会学術集会

日時  10月19日(日) 10:00~17:00
会場  四條畷学園短期大学 6階ホール(JR学研都市線『四条畷駅』前)

内容  
10:00~12:00
講演1「種々の脳機能イメージング手法を用いた痛覚の脳内認知機構」
講師 柿木隆介先生(自然科学研究機構生理学研究所統合生理研究系感覚運動調節研究部門 教授)
近年、機能的MRIや脳磁図のような新しい脳機能イメージング手法を用いる事により、人間の痛覚の脳内認知機構がようやく明らかになってきた。本講演では、first painとsecond painの脳内認知の相違など>> について、情動と痛覚認知の関連などについて、わかりやすく紹介したい。

13:30~15:30
講演2「痛覚関連脳波計測の臨床応用、痒み認知のメカニズム」
講師 柿木隆介先生(自然科学研究機構生理学研究所統合生理研究系感覚運動調節研究部門 教授)
臨床応用としては痛覚関連脳波計測が一番すぐれており、計測機器も市販されている。様々な神経疾患における臨床応用の結果についてまとめたい。また、最近は痒みの研究もかなり進んできたので、その成果を発表したい。時間に余裕があれば、私の研究室で行なっている痛みや痒み以外の分野の脳研究の成果も紹介したい。


司会 森岡  周(畿央大学)


15:40~17:00
研究発表



社団法人兵庫県理学療法士会 保健福祉部主催 研修会

2008年09月20日 15時08分25秒 | 過去ログ
社団法人兵庫県理学療法士会 保健福祉部主催 研修会

日時:平成20年9月21日(日)

時間:13:30~16:00

場所:神戸総合医療専門学校 大講堂 (兵庫県神戸市須磨区友が丘7ー1ー21)

テーマ:高齢者のくらしを支えるリハビリテーション~理学療法に活かす脳の働きと行為の学習~

講師:森岡  周(畿央大学)




注意の分配性

2008年09月18日 23時47分20秒 | 過去ログ
本日は2回生のセミナー。
みんな、環境への相互作用により、
いわゆる「情熱」がみられはじめてきた。
見学実習の意味を考える。
いい芽がでてきた。
外の教育環境に感謝する。


あとは、外部刺激を受けずとも
内部のみで志向性を作るように心がけるように。
とにかく「外」ばかりに目が向く「若者」が多い。
刺激を受けようと。
そして、外とつながっていようと(携帯やメール、mixiなどもその典型である)。

M的生活は、自己が自己の精神に向けることを言う。
外から刺激を受けないと生きていけない身体(外部から刺激を貰い続けるM的生活)はつくらないことだ。
そのような機械になってしまえば、
抽象的な問題解決にデメリットが生じ、創造性を失わせてしまう。

創造性、人間のかけがえのない機能。
そして、それは臨床力や研究力の素地となる。


情報セキュリティの講義に出て、


原稿に手を入れる。

5ヶ月ぶりの欧文原稿に目を通し、
修正すると、
自分は数字と戯れるのがすきなようだ。

omega squared statisticsに少し手間がかかった。

没頭してしまうと、時間を忘れて、仕事を忘れ、
反省する1日であった。

19時過ぎに院生が5名来た。
3名はWSOのポスター準備。
ここでも一長一短、システムとして機能する。


さて、4回ゼミ生のみなさん、
そろそろギアをトップにいれ走行しましょう。


昨日はブログアクセスが1500ほどになっていた。

1092736ブログ中708番だった。
今までの一番は400番台であった記憶だが、


最近は以前と違い、
色んな思いや情報制御の視点から、
このようなあまり意味のない羅列な拙劣な内容となっているが、
それでも閲覧していただき、
感謝します。

色んな表現をこれから「紙ベース」で行っていきたいと思っていますので、
どうかくびを長くしてお待ち下さい。

「紙」が良い。
身体性を伴う。

そして、嗅覚を含めた五感を伴う。




The 6th World Stroke Congress

2008年09月17日 18時31分41秒 | 過去ログ


The 6th World Stroke Congress, organized by the World Stroke Organization, will take place in Vienna, Austria on September 24-27, 2008.


1.RELATIONSHIP BETWEEN EXECUTIVE FUNCTION AND FALLS IN CHRONIC STROKE PATIENTS

M. Hiyamizu1,2, A. Matsuo 1, S. Morioka 1, K. Shomoto 1, T. Shimada 2
1 Kio University, Koryo, Japan
2 Kobe University, Kobe, Japan



2.EFFECTS OF COGNITIVE THERAPEUTIC EXERCISE IN A PATIENT WITH CHRONIC STROKE HEMIPLEGIA: CASE STUDY

K. Oue1,2, T. Tominaga 2, S. Morioka 1
1 Department of NeuroRehabilitation, Graduate School of Health Sciences, Kio University, Kitakatsuragi-gun, Nara, Japan
2 Department of Rehabilitation, Murata Hospital, Osaka, Japan



3.EFFECTS OF A SPATIAL COGNITION TASK ON HEMIPLEGIC PATIENTS WITH UNILATERAL SPATIAL NEGLECT ON THE LEFT FOLLOWING STROKE

T. Tominaga1, S. Morioka 2
1 Department of Rehabilitation, Murata Hospital, Osaka, Japan
2 Department of NeuroRehabilitation, Graduate School of Health Sciences, Kio University, Koryo, Japan



4.EFFECTS OF A PRISM ADAPTATION TASK ON UNILATERAL SPATIAL NEGLECT FOLLOWING STROKE: FOCUSING ON POSTURAL CHANGES

H. Taniguchi1,2, T. Tominaga 2, S. Morioka 1
1 Department of NeuroRehabilitation, Graduate School of Health Sciences, Kio University, Koryo, Japan
2 Department of Rehabilitation, Murata Hospital, Osaka, Japan


5.REHABILITATION INTERVENTION INTENDED TO GENERATE MOTOR IMAGERY FOR APRAXIA FOLLOWING STROKE

M. Kohno1,2, T. Tominaga 2, S. Morioka 1
1 Department of NeuroRehabilitation, Graduate School of Health Sciences, Kio University, Koryo, Japan
2 Department of Rehabilitation, Murata Hospital, Osaka, Japan



6.EFFECTS OF HARDNESS DISCRIMINATION TRAINING ON SITTING POSTURAL BALANCE IN HEMIPLEGIC PATIENTS FOLLOWING STROKE

S. Morioka1, H. Fujita 1, Y. Kataoka 2
1 Department of NeuroRehabilitation, Graduate School of Health Sciences, Kio University, Koryo, Japan
2 Department of Cognitive And Behavioral Neuroscience, Graduate School of Medicine, Kochi Medical School, Kochi, Japan



7.MIRROR THERAPY ACCELERATES RECOVERY OF UPPER LIMB MOVEMENT AFTER STROKE: A RANDOMIZED CROSS-OVER TRIAL

A. Matsuo1,3, Y. Tezuka 2, S. Morioka 1, M. Hiyamizu 1, K. Seki 3
1 Department of Physical Therapy, Kio University, Nara, Japan
2 Department of Physical Therapy, Huchu Hospital, Osaka, Japan
3 Graduate School Of Medicine, Kobe University, Kobe, Japan