森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

現代音楽事情からの推察

2010年05月24日 22時51分29秒 | 音楽
最近、音楽番組で過去の年代のランキングなどがよく取り上げられています。かつてを懐かしむような志向でいくつかの番組がつくられています。特に1980年代から90年代前半が多く、視聴者のニーズにこたえるべく、そのような構成になっているのだと思います。

この背景は、80年代の音楽を集めたCDが売れたり、その年代の購買欲をすすめることでCDの売り上げを伸ばそうという戦略だと思います。そういった背景からTVの音楽番組も、今現在の売れている音楽よりも昔売れていた音楽を取り上げたほうが視聴率が上がるという意識を生み出しているのだと思います。つまり、それを聴く年代をターゲットに。

この流れに関して少し残念な気持ちがわきます。文化・芸術というものはアンチの意識のもと、新しい人間、すなわち若者がつくってきました。しかしながら、現在はと考えると、必ずしもそうしたことが言えなくなっているのではないかと思うのです。この背景にダウンロード至上主義が大きく影響しているのではないかと思います。

ダウンロードはとても便利ですが、そのアーティストの曲を聴くといいよりは、むしろアーティストは二の次で、曲のみを聴くという意識を生み出しているのではないかと思います。アルバムやシングルというのは、この際もう関係なく、好きな曲を誰かれ関係なく、ダウンロードする。自分のipodやwalkmanにはそれがランダムに入っている。曲の流れ(曲順)はどうでもよい。そしてジャケットなんか関係ない。このような意識が文化の形成にまで大きく影響しているのではないかと思うのです。

だから、最後のCD(レコード)世代で新人類と呼ばれたわれわれの年代が好む音楽が業界全体で今でも取り上げられているのではないかと思います。懐メロをきくというような表現ではなく、いまだそれにより購買意欲をかきたてる戦略が文化の停滞を意味しているのではないかと危惧しています。

これは文化だけでなく科学にも少なからずとも影響しています。pubmedなどで好きなだけ検索し、キーワードをひっかけて、そして好きなだけ論文をダウンロードする。ここも顔の見えない論文(曲)だけを引用するように。その人が過去にどのような研究をして、どのような経緯をたどってきたかなんか、関係ない。

音楽にルーツがあるように研究もルーツがある。紋切型にある部分だけをチョイスしカスタマイズしていくと、借り物でしか生きられないような気がします。自分のルーツを作るためには、先人のルーツを知る。そしてその論文のみをチョイスするのではなく、その人のファンになる。論文に注目するのではなく、その人に注目する。ある1曲に注目するのではなく、そのミュージシャンの志向性やメッセージに注目する。人は人を模倣しながら成長していきます。模倣するためには表面だけ(ある作品だけ、ある論文だけ)を知るのでは不十分です。その生き方を模倣していかないと。

今の10代・20代には文化を作ってもらいたいのと同時に科学を推し進めていってもらいたいと思います。時代を変えてきたのは若者です。物質的な豊かさが、文化・科学のブレーキにつながっていないのか、現代の音楽事情から不安になっている次第です。

やっても無駄だの蔓延は国力全体を落とす原因になってしまいます。


第6回 日本ペインリリース研究会学術大会

2010年05月24日 15時38分01秒 | インフォメーション
第6回 日本ペインリリース研究会学術大会(名古屋)

2010年06月06日(日)

会場:名古屋大学医学部保健学科 東館4F 大講義室

参加費:会員 3,000円 / 一般 6,000円 / 学生 1,000円

10:10~12:00 特別講演1:「痛みと脳神経機構」

講師 森岡 周(畿央大学健康科学部教授)
司会 鈴木 敏和(第6 回学術大会大会長)



第15回理学療法の医学的基礎研究会学術集会案内

2010年05月24日 15時15分36秒 | インフォメーション
第15回 理学療法の医学的基礎研究会学術集会案内

日時: 2010年5月26日(水) 14:00~18:00 

場所: 日本福祉大学 名古屋キャンパス

      〒460-0012 名古屋市中区千代田5-22-35

       TEL.052-242-3022  http://www.netnfu.ne.jp/

実例による理学療法体系化-基礎と臨床の架け橋-

     「慢性痛~新たな病気としての痛み~」


プログラム


1)受付開始        13:30

2)総会          14:00~14:30

3)パネルディスカッション 14:30~16:30

<オーガナイザー>

  金子 文成 (札幌医科大学 保健医療学部 理学療法学科)

  松原 貴子 (日本福祉大学 健康科学部 リハビリテーション学科)


<話題提供者>

肥田 朋子  (名古屋学院大学人間健康学部リハビリテーション学科)

「痛みの解剖生理学」 

  
沖田  実  (長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻)

「慢性痛の末梢機構」 

  
西上 智彦  (甲南女子大学看護リハビリテーション学部理学療法学科)

「慢性痛の中枢機構」

  
松原 貴子   (日本福祉大学健康科学部リハビリテーション学科)

「慢性痛の理学療法」
   

4)一般演題         16:30~18:00

5)終了           18:00


第45回日本理学療法学術大会

2010年05月23日 11時27分24秒 | インフォメーション
第45回日本理学療法学術大会

理学療法基礎系
セミナー

日時:5月28日(金)13:40~15:30
会場:F会場(岐阜都ホテル ボールルームC)
テーマ : 体性感覚情報処理に関する神経基盤

講師 : 木田 哲夫 (自然科学研究機構生理学研究所)
      触覚情報の能動的処理機構
   村田  哲 (近畿大学医学部)
      身体感覚のための脳内システム
司会・指定発言 : 森岡  周 (畿央大学大学院健康科学研究科)
司会・講師 : 大西 秀明 (新潟医療福祉大学医療技術学部)
        触覚刺激および筋収縮時の大脳皮質活動


龍馬ブームの波

2010年05月23日 11時17分24秒 | よさこいと高知
正月以来の高知入り。
長崎でもすごかったが、本拠地高知は龍馬一色。
高知の繁華街、帯屋町も最近はイオンにおされ、人が少なかったが、
相当に多い印象。
自分が高校時代はこうだったよな、と感慨に浸るが、
中の橋のシャッター街には時代を感じてしまいました。

いつもは最長でも二カ月に1回は帰省(とはいっても仕事ですが)していましたが、
5か月もの間帰省しなかったのははじめてで、
いろんなところに新しい店ができていました。

さて、ホテルがどこも満室のよう。
週末は150%のようで、
学会などで高知に入る人は早めの予約を勧めます。
これは相当です。

来年の反動がこわいと思うのは私だけでしょうか・・・


ニューロリハビリテーションセミナー

2010年05月20日 22時01分57秒 | インフォメーション
畿央大学ニューロリハビリテーションセミナーに多数の応募ありがとうございました。
おかげさまで、すべてのコースにおいて定員を大幅に超える受講希望をいただきました。
協会ニュースなどの告知を止める勢い、まさに皆さんのご期待にこたえるべく、我々一同襟を正している次第です。
今年度受講できなかった方、次年度も開催予定ですので、よろしくお願いします。


このセミナーでは偏りを少なくして、皆さんに情報をお伝えしたいと考えています。