今日はいつもより20分早く新幹線に乗ることができたので、21時前に帰ることができました。10時から16時まで講演し、21時に帰宅。毎度のことながらヘビーです。こればっかりは慣れないのです。3時間講演までならなんとか持つのですが、その後の2時間は声がかすれ、よろけ、足元がままらないときが多々です。けれども、5時間聴く側もそれ相応のエネルギーとなり、彼ら彼女らの視線から、自分も行動が創発されます。講演はライブです。インタラクションです。
本日は大脳の連合野と高次脳機能、なぜ人間は連合野を発達させてきたのか、から始まり、USNの注意障害説を話し、身体性を図式とイメージに分け、その評価を示すとともに、もう一つに分類である所有感と主体感に分け、それぞれの神経メカニズムを説明し身体失認、病態否認がなぜおこるのかを説明しました。その後、USNを下頭頂小葉ー視床ー下前頭回のネットワークの破綻、そして、下頭頂小葉ー上縦束ー下前頭回のネットワークの破綻の二つのパターンにわけ、治療介入の区別を話しました。前者は感覚・運動障害を強く伴いますが、後者は強くそれが出現しません。前者は方向性注意ネットワークの問題から内部空間に対してもアプローチしないといけません。いわゆる運動麻痺への治療介入です。後者は空間性注意の問題ですから外部空間をどのように認識させるか、アッセンディング、ディッセンディングをどのように治療デザインするかです。また側頭葉の問題である物体中心空間やTPJの問題である自己と他者の区別の問題にもふれ、最終的には空間性注意(情動;辺縁系、エラー・矛盾:前帯状回を含めた)と方向性注意(右空間での運動の偏り)から臨床をデザインすることの重要性を説明しました。またプリズム順応の視点から小脳と頭頂葉の機能的連結(逆モデルなど)に関して話し、その効果を神経メカニズムから話しました。失行の方は現象を下前頭回、下頭頂小葉の機能的差異から分類し、模倣を無意味、有意味にわけ、右半球優位、左半球優位性を話、セマンティックな分類を求めることが脳梁を通じて左へ情報が移動することを説明しました。また道具操作においてはCIP-AIP-PMの神経ネットワークを説明し、物品操作における知識と操作の違いを説明し、二つの物品を行為の視点から関連づけることの重要性、すなわち、道具の選択性がそのネットワークを組織化する上で重要であることを説明しました。特に、commonよりもnovelなtoolにより影響を受けることも付記しながら。あとはオンライン、オフラインによる道具操作の違い、そして物体固有の動詞と共通の動詞の違いを伝え、道具使用の運動ネットワークと概念・意味ネットワークの共通基盤を説明し、本質的なST-OT-PTのチームアプローチが必要であることをときました。その後、旧来の観念失行は遂行機能障害に位置づけられる理由をワーキングメモリ機能から説明し、評価をどうしていくかを伝えました。治療はストラテジー訓練、ジェスチャー訓練を取り上げました。情報は多岐にわたりましたが、幹は理解できたのではないかと思います。時間がおしましたが、その後、PFCの機能であるワーキングメモリ機能、社会的認知・行動のトピックスを伝え、finishしました。
皆さんの臨床を後押しできた!できたかな?と思っていますが、また情報を利用しどういう場合はどういう現象が起こるか、自分の目で体で感じ解釈していってもらいたいと思います。講演、論文の情報も大切ですが、自分の体でおこる情報はもっと大切ですから。
本日は大脳の連合野と高次脳機能、なぜ人間は連合野を発達させてきたのか、から始まり、USNの注意障害説を話し、身体性を図式とイメージに分け、その評価を示すとともに、もう一つに分類である所有感と主体感に分け、それぞれの神経メカニズムを説明し身体失認、病態否認がなぜおこるのかを説明しました。その後、USNを下頭頂小葉ー視床ー下前頭回のネットワークの破綻、そして、下頭頂小葉ー上縦束ー下前頭回のネットワークの破綻の二つのパターンにわけ、治療介入の区別を話しました。前者は感覚・運動障害を強く伴いますが、後者は強くそれが出現しません。前者は方向性注意ネットワークの問題から内部空間に対してもアプローチしないといけません。いわゆる運動麻痺への治療介入です。後者は空間性注意の問題ですから外部空間をどのように認識させるか、アッセンディング、ディッセンディングをどのように治療デザインするかです。また側頭葉の問題である物体中心空間やTPJの問題である自己と他者の区別の問題にもふれ、最終的には空間性注意(情動;辺縁系、エラー・矛盾:前帯状回を含めた)と方向性注意(右空間での運動の偏り)から臨床をデザインすることの重要性を説明しました。またプリズム順応の視点から小脳と頭頂葉の機能的連結(逆モデルなど)に関して話し、その効果を神経メカニズムから話しました。失行の方は現象を下前頭回、下頭頂小葉の機能的差異から分類し、模倣を無意味、有意味にわけ、右半球優位、左半球優位性を話、セマンティックな分類を求めることが脳梁を通じて左へ情報が移動することを説明しました。また道具操作においてはCIP-AIP-PMの神経ネットワークを説明し、物品操作における知識と操作の違いを説明し、二つの物品を行為の視点から関連づけることの重要性、すなわち、道具の選択性がそのネットワークを組織化する上で重要であることを説明しました。特に、commonよりもnovelなtoolにより影響を受けることも付記しながら。あとはオンライン、オフラインによる道具操作の違い、そして物体固有の動詞と共通の動詞の違いを伝え、道具使用の運動ネットワークと概念・意味ネットワークの共通基盤を説明し、本質的なST-OT-PTのチームアプローチが必要であることをときました。その後、旧来の観念失行は遂行機能障害に位置づけられる理由をワーキングメモリ機能から説明し、評価をどうしていくかを伝えました。治療はストラテジー訓練、ジェスチャー訓練を取り上げました。情報は多岐にわたりましたが、幹は理解できたのではないかと思います。時間がおしましたが、その後、PFCの機能であるワーキングメモリ機能、社会的認知・行動のトピックスを伝え、finishしました。
皆さんの臨床を後押しできた!できたかな?と思っていますが、また情報を利用しどういう場合はどういう現象が起こるか、自分の目で体で感じ解釈していってもらいたいと思います。講演、論文の情報も大切ですが、自分の体でおこる情報はもっと大切ですから。