Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

白井さん + hito 0815さん + ジョン・リトルジョン

2010-01-22 | Blues
 日頃お世話になっている白井さんのお話が登場するブログを書いている方に、アドレスを伺う機会が最近ありました。
場所によっては皆さんご存知でしたが、もしご覧でなかったら是非ご覧になってみてください。お勧めです。
(『ひと日記』 http://blog.goo.ne.jp/hito 0815/)



最近読んでいたのは、西村佳哲著「自分の仕事をつくる」(ちくま文庫)という初めて読む方の本ですが、あちらこちらに溜飲の下がる思いの箇所があります。その一部をご紹介させていただきます。

「私たちは毎日、誰かがデザインしたものに囲まれて暮らしている。別の言い方をすれば、生きてゆくということは、いろんな人の〝仕事ぶり″に二四時間・三六五日接しつづけることだとも言える。そして、「こんなもんでいいや」という気持ちで作られたものは、「こんなもんで...」という感覚を、ジワジワジワと人々に伝えてしまう。
  そんな貧しい感覚の大量複製に工業化の力が使われるなんて、イームズをはじめとするモダンデザインの先駆者たちが知ったらどう思うだろう。彼らに合わせる顔がないが、私たちは事実としてその貧しさを生きている。モノが沢山あるにもかかわらず、豊かさの実感が希薄な理由の一つはここにあると思う。」

「デザインに限らず、多くの仕事の現場で効率性が求められている。しかし、なんのために?大半は経済性の追求にあって、仕事の質をあげるための手段ではない。もちろん速度や勢い、リズムは、いい仕事には欠かせない要素だ。しかし経済価値と、その仕事の質的価値では、ベクトルの向きが最初から異なっている。
  合理的であること、生産的であること、無駄がなく効率的に行われることを良しとする価値観の先にあるのは、極端に言えばすべてのデザインがファストフード化した、グローバリズム的世界だ。そのゲームから降りて、仕事の中に充実感を求める時、私たちには「時間」を手元に取り戻す工夫が求められる。」

物が売れにくく「ファスト...」的な商品が幅を利かす昨今、難しい事ではありますが、こうした発想から生まれる製品はますます輝きを放つのではないでしょうか。


画像のジョン・リトルジョンは1968年の録音。エルモア・ジェイムスの「Shake your money maker」、ブルック・ベントンの「Kiddeo」等、ひとの曲を演っても特にひねったりせずストレートな表現なのですが、そこに一刷けの個性を滲ませるタイプの人です。
ビッグ・ネームには成り得ませんでしたが、この盤の他に残されている日本でのライブ音源などもたまに聴きたくなる忘れられないプレイヤーでした。



タイ、ポケット・スクェアともにシルク。では、今日はこんなもんで...

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