Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

The O'Jays * Back Stabbers

2020-07-15 | Soul
今こうして読んで頂いていても、本当はそれどころじゃないんだけど、という方もいらっしゃるかも知れません。
鎌倉駅をおりて少し行くと、「◯月◯日をもって閉店致しました」というような貼紙が目立つようになってきました。
他人事でなく、本当にたいへんだろうと思います。

でも、せっかく寄って読んでくださるのに、一瞬でもそんなことを忘れられるような話はないかな...

仕事中に後ろで流れている音楽は、例えば昨年へんなことで話題になったプラシド・ドミンゴが、イツァーク・パールマンと「エストレリータ」など子供の頃聴いたことのあるような曲を演ったのもあるし、知らなければ一生聴く可能性がなかったような南米の音楽もあります。

昨年から作業の時よく流しているC.C.Rのベスト盤がありますが、細かいことを考えていると、そうした荒削りな音を欲するのかなと思いました。

前にも取り上げましたが、最近も聴けば聴くほど凄いなと思うのが、下のオージェイズです。
1972年、フィラデルフィアのシグマ・サウンド・スタジオ録音で、曲によりロニー・ベイカー、トム・ベル、ノーマン・ハリス、ボビー・マーティン、レナード・パクラがアレンジを担当しています。

ヒットしたタイトル曲もかすんでしまうほど、全体のレベルが尋常ではない出来です。
この時期の出来の良いものに関して、人権問題が改善されそうな時代の気運が後押ししたという表現がよくありました。
ストリングス、ホーン、リズムセクションそして歌が一体となり、所々神がかっていることを思えば、あながち違うとも言い切れません。
出来上がった音は隙なく洗練されているのに、部分部分は非常に職人的です。
そこへ歌がのって、リードがスイッチする瞬間などはかなりスリリングな瞬間が味わえます。
一つ問題なのは、暑さを助長する可能性大なことです。くれぐれもご注意願います。



タイトル曲が懐かしくて踊るために買った方も、検索して試聴してみようという方も、6曲目からラストまでの怒涛のような展開にぜひ耳を傾けて頂くと、洗濯機の中の洗濯物になったように、あるいは瞑想で呼吸だけに没入する人のように、一瞬現実を忘れるかもしれません。

リズム・セクションのアール・ヤング、ロニー・ベイカー、ノーマン・ハリス等は3年後にトランプスとして、"The Legendary Zing Album"という、これも楽しいアルバムを作りました。
「私、脱いでもスゴイんです!」というのが昔ありましたが、歌わせてもナカナカなことを証明します。



いずれも聴き飽きないばかりか、着るたびに愛着の増す服のような、ドンドンヨクナルホッケノタイコ的な音楽です。

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