関根勤さんが昔からやっていた千葉真一さんのモノマネは、よく分からなかったんですがずっと何かデフォルメしてるのかと思っていました。
追悼で配信されていた昔の東映主演作品を観たら本当にそのままで、誇張とかではなかったんですね。
そんな発見に感心してるような日常ですが、ある日、革小物のブランドを立ち上げたばかりという方からご連絡をいただき、数日後千葉から遊びに来てくださいました。
お話を伺うと、有名メーカーに勤務した後、銀座の老舗の製品を請け負う職人さんのもとで腕を磨き、イタリアを経由してパリへ渡り、大手メゾンの製品をM.O.F.を持つ職人さん達と一緒に作っていたとのこと...
と書くと数行ですが、ツテのない現地で働く先を探し続ける日々など、聴いてるこちらが折れそうになります。
来月以降は雑誌でも紹介されるそうですから詳しいお話はそちらに譲るとして、ご興味ある方は是非チェックしてみて下さい
いつも思うことですがよその方の話はいずれも面白く、まして人一倍熱意を持ってあちこち行脚された方の話は、たまに見る「情熱大陸」をしのぎます。
日頃ホーズやハンカチーフまで気を抜かないでなんて言ってますが、ベルトはテクスチャーや色をだいたい靴に合わせたり対比させたり多少気をつかっても、革小物は確かにあまり顧みません。
せいぜいブランド名が外に出てたりすぐ分かるようなのは持たないよう気をつける程度です。
ましてM.O.Fと聞けばポール・ボキューズやアラン・シャペル、ジョエル・ロブションがすぐ思い浮かびますから、いくら請われても、そういう環境で研鑽を積んだ方の作品にコメントなんて出来るものではありません。
"私物 / 茶の二点が使用中"
いろいろ細かい話はよほど好きな方でないとなかなか通じない場合も多いですが、勉強・研究熱心な方で日頃から手を動かしていらっしゃるからでしょう、年齢は違ってもそんな心配はありません。
私どもの扱う服の場合、ポケットやボタンの位置・バランスが収まるべき所へ収まっていないと福笑いのように見えてしまいますが、正面から見た時のラペルやカラーの角の小さな丸みでも表情が変わることがあります。
素材や厚さでそれぞれに合った丸みがありますから、なおざりに出来ません。
見せて頂いた製品は、間仕切りなどちょっとした部分の意匠などに洒落た感覚があって、控え目ながら素材感ともども何気ない部分に違いのわかるような作りです。
また毎度のことですが現代に生きている強みは「後出しジャンケン」出来ることで、その気さえあれば世界のあちこちの優れた製品や仕事を見ることも出来ますし、時間を遡って過去の遺産にふれ、様々な選択肢から一番良さそうな答えを導くことも可能です。
例えば、何度か書きましたように男性のスタイルが最もエレガントだったと言われる'30年代のカッコは魅力ありますし趣味だったら何の問題もありませんが、洋服屋となるとその後80年の間に進化した着心地や素材に合わせた技術に無関心なのは不勉強と言われかねません。
"timeless elegance"と言われるように、「時代を超越した...」という部分を探り続けるのが肝心だと思っていますが、勉強を怠らない方にそんな心配は無用で、すべて吸収されているに違いありません。
すでにキャリアもあり細かい違いを見分ける眼をそなえ、男性の伝統的なスタイルについても勉強熱心ですから、使う人が主体であることを忘れない物作りも相まって、10年後20年後さらに楽しみな職人さんになられることと思います。
"高貴な紫の箱に収まって届いた品は、気をつかって後日贈っていただいたものです"
一緒に歩きながら、
「帰って来たらたいていさっぱりなんですけど、向こうにいた頃仲良くしてたイタリア人はコンスタントにメールくれるんですよね」
「日本人だと相手に言葉が通じないと分かってて喋り続けられる人ってほとんどいないと思うけど、イタリア人だと10人中2人くらい、まるで通じてないことを気にしてないみたいに話してくれる人っているじゃない?それに近いね。
相手に気づまりを感じさせまいと、本当はすごく気を遣ってくれてるんだろうけど。
日本だと地方のお年寄りにいるよね」
他愛ない思い出話などもして、気がつけば6時間くらい経っていました。
追悼で配信されていた昔の東映主演作品を観たら本当にそのままで、誇張とかではなかったんですね。
そんな発見に感心してるような日常ですが、ある日、革小物のブランドを立ち上げたばかりという方からご連絡をいただき、数日後千葉から遊びに来てくださいました。
お話を伺うと、有名メーカーに勤務した後、銀座の老舗の製品を請け負う職人さんのもとで腕を磨き、イタリアを経由してパリへ渡り、大手メゾンの製品をM.O.F.を持つ職人さん達と一緒に作っていたとのこと...
と書くと数行ですが、ツテのない現地で働く先を探し続ける日々など、聴いてるこちらが折れそうになります。
来月以降は雑誌でも紹介されるそうですから詳しいお話はそちらに譲るとして、ご興味ある方は是非チェックしてみて下さい
いつも思うことですがよその方の話はいずれも面白く、まして人一倍熱意を持ってあちこち行脚された方の話は、たまに見る「情熱大陸」をしのぎます。
日頃ホーズやハンカチーフまで気を抜かないでなんて言ってますが、ベルトはテクスチャーや色をだいたい靴に合わせたり対比させたり多少気をつかっても、革小物は確かにあまり顧みません。
せいぜいブランド名が外に出てたりすぐ分かるようなのは持たないよう気をつける程度です。
ましてM.O.Fと聞けばポール・ボキューズやアラン・シャペル、ジョエル・ロブションがすぐ思い浮かびますから、いくら請われても、そういう環境で研鑽を積んだ方の作品にコメントなんて出来るものではありません。
"私物 / 茶の二点が使用中"
いろいろ細かい話はよほど好きな方でないとなかなか通じない場合も多いですが、勉強・研究熱心な方で日頃から手を動かしていらっしゃるからでしょう、年齢は違ってもそんな心配はありません。
私どもの扱う服の場合、ポケットやボタンの位置・バランスが収まるべき所へ収まっていないと福笑いのように見えてしまいますが、正面から見た時のラペルやカラーの角の小さな丸みでも表情が変わることがあります。
素材や厚さでそれぞれに合った丸みがありますから、なおざりに出来ません。
見せて頂いた製品は、間仕切りなどちょっとした部分の意匠などに洒落た感覚があって、控え目ながら素材感ともども何気ない部分に違いのわかるような作りです。
また毎度のことですが現代に生きている強みは「後出しジャンケン」出来ることで、その気さえあれば世界のあちこちの優れた製品や仕事を見ることも出来ますし、時間を遡って過去の遺産にふれ、様々な選択肢から一番良さそうな答えを導くことも可能です。
例えば、何度か書きましたように男性のスタイルが最もエレガントだったと言われる'30年代のカッコは魅力ありますし趣味だったら何の問題もありませんが、洋服屋となるとその後80年の間に進化した着心地や素材に合わせた技術に無関心なのは不勉強と言われかねません。
"timeless elegance"と言われるように、「時代を超越した...」という部分を探り続けるのが肝心だと思っていますが、勉強を怠らない方にそんな心配は無用で、すべて吸収されているに違いありません。
すでにキャリアもあり細かい違いを見分ける眼をそなえ、男性の伝統的なスタイルについても勉強熱心ですから、使う人が主体であることを忘れない物作りも相まって、10年後20年後さらに楽しみな職人さんになられることと思います。
"高貴な紫の箱に収まって届いた品は、気をつかって後日贈っていただいたものです"
一緒に歩きながら、
「帰って来たらたいていさっぱりなんですけど、向こうにいた頃仲良くしてたイタリア人はコンスタントにメールくれるんですよね」
「日本人だと相手に言葉が通じないと分かってて喋り続けられる人ってほとんどいないと思うけど、イタリア人だと10人中2人くらい、まるで通じてないことを気にしてないみたいに話してくれる人っているじゃない?それに近いね。
相手に気づまりを感じさせまいと、本当はすごく気を遣ってくれてるんだろうけど。
日本だと地方のお年寄りにいるよね」
他愛ない思い出話などもして、気がつけば6時間くらい経っていました。