Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

アッシジ

2010-10-02 | Blues
 何度目かの登場になるSonny Boy WilliamsonⅡ。
白いシャツで立っているのがそうで、フェルナン・ポワンほどじゃないですがやはり大きかったそうです。 



フランコ・ゼフィレッリ監督の「ブラザー・サン シスター・ムーン」という映画が、アッシジのフランチェスコの話だと知ったのはここ数年の話です。
子供の頃、家の本棚にその映画のパンフレットを見つけても、将来その舞台となった土地を訪れようとは思いもよりませんでした。
昨日初めて観ていると、「君自身も石になれ、そして心に神殿を築くのだ」という字幕があって、どこかで読んだようだと思い出しました。


「建築成った伽藍内の堂守や貸椅子係の職に就こうと考えるような人間は、すでにその瞬間から敗北者であると。それに反して、何人にあれ、その胸中に建造すべき伽藍を抱いている者は、すでに勝利者なのである。勝利は愛情の結実だ。......知能は愛情に奉仕する場合にだけ役立つのである」
 自分が、いまも大聖堂を建てつづけているか、それとも中にちゃっかり座りこんでいるか、いや、もっとひどいかも知れない。座ることに気をとられるあまり、席が空かないかときょろきょろしているのではないか。パリ、シャルトル、ランスとはじめはゴシックの、それからはロマニックの大聖堂をたずね歩いた留学生のころ、寄贈者の名を彫った小さな真鍮の札のついた聖堂のなかの椅子を見るたびに、また、自分がこうと思って歩きはじめた道が、ふいに壁につきあたって先が見えなくなるたびに私はサンテグジュペリを思い出し、これを羅針盤のようにして、自分がいま立っている地点を確かめた。


須賀敦子さんが「遠い朝の本たち」の中で引用した、サンテグジュペリの「戦う操縦士」の一節でした。

他にも須賀さんは、フランスからミラノに遊びに来た友人を案内してアッシジまで行き、夕暮れの光の中で刻々と色を変える教会や街を眺めながら、「私は、そしてたぶん、フランスの友人も、ああ、アッシジに住みたいと思って、ものもいわずに、ただ、見ていた。」と書いています。



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