いっぽいっぽまたいっぽ

今年度44歳。14年前に地元の役所に就職した田舎者が、巨大組織で働きながら、日々思うことを綴る日記です。

生活保護者Aさん逮捕により浮かび上がる内部の課題

2011-09-01 22:19:59 | 日記
いつも長いので、手短に話します。

今日、私が担当している生活保護受給者のAさん(仮名)が

職員への暴行により逮捕されました。


逮捕場所は、庁内の別の部所。


Aさんは昔から、毎月のように特定の部所にて

公共事業などの不備を、毎回毎回同じ内容で指摘していたそうです。

すぐに「市長を呼べ」と強要してしまい、

退去命令も何度か発令されている、

クレーマーとして有名な人でした。


今日も、いつものクレームにとある課へ向かったAさんですが、

どうやら、今日はかなり様子が違ったようで、

部局長の部屋に向かって、制止を振り切って向かおうとしたらしいです。

(わたしは別の保護受給者の対応に追われ、現場には行けませんでした。)

その際、制止に入っていたうちの係員のB君が、

Aさんのエルボーを喰らい、メガネが壊されました。

また、パッドの部分で目の近くに小さな切り傷を負いました。


公務執行妨害です。

すぐに駆けつけた警察に連行されました。


さて、経緯はこれくらいにして、

生活保護受給者とは言え、市民の1人に変わりないわけですから、

市政に対し、クレームを言ってはいけない決まりは当然ありません。

まあ、Aさんのクレームは、なんと10年ほどから続いているようで、

特殊といえば特殊な人物です。でも彼の主張に対しての規制はできません。

で、こういった場合、

生活保護受給者という理由で、

ケースワーカーが現場に呼ばれるそうで、それが慣例のようです。



今回、現場にうちの係から4人出向き、

1人が負傷。3人が警察署にて事情聴取を、半日かけて受けることとなりました。


クレーム先の部所の職員は、誰も負傷するどころか、警察署に行ってさえいません。


・・・あれ?

何かおかしくない?


実は以前に、今回と同じようなパターンで、

わたしは、ある部所に来ていたAさんの元に、

担当部所から呼ばれ、駆けつけたところ、

Aさんに、「あななたたちが何で来たの?」と質問されました。

「生活保護の担当だからです」としか言えませんでしたが、

もちろん正確な答えにはなっていません。

逆に、わたしたちが駆けつけることで、

Aさんが生活保護受給者と周囲にバレてしまうなら、

プライバシーの尊重が守られていないことになります。

行政が重視する、個人情報の保護とはなりません。


別に、うちが関わらないと言っているわけではありません。

関係性はある以上、駆けつけるのも意味はあると思います。

しかし、今回に限っては、

4人が通常業務をさえぎられ、1人負傷もしており、

しかもわたしがいない変わりに駆けつけた

うちの係の人たちばかりですから、

責任を感じずにはいられません。


生活保護受給者のクレーム対応は、生活保護の担当課に丸投げという、

内部の慣習・・・

考え直さねばならない課題だと痛感しています。

コメント
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