昨日今日明日

きのうを思い、きょうを実感し、あすに想いを馳せよう。
若年性或いは老人性痴呆症にならない為にもね?

大芝居(第十八幕)

2005年07月27日 | Weblog
造反封じピリピリ 民主「賛成・欠席なら除名」 (産経新聞) - goo ニュース

 このような夜更けに、一体何なのであろう「コト」という物音が聞こえなかったか?貴公!

 拙者、些か耳の感度が寄る年波に抗しきれず落ちまして、聞き取れませんでしたが、万が一の事があってはなりませぬ故、外回りの異常の有無を看て参りまする。
 御前、かような矢文が玄関先の柱に突き刺さっておりましたぞ!
 いかような内容のものであるか、読み上げまするゆえ、暫しお待ちを。
 
 して、その矢文なるものの内容たるや如何なるものぞ。早うわしに読み聞かせてみよ。

 ほほう、これはこれは、文学愛好家たる我が意を得たり、では読み上げまする。
 「うらぶれば身も浮き草の根も絶えて誘い水あらばゐなんとぞ思う。(詠み人知らず)」
 これはこれは、平安朝の相聞歌(恋文)でありまするぞ。

 貴公よ。わしはそのイングリッシュならば、その~我が両親の功徳により些かの嗜(たしな)みがあるのであるが、大和言葉の素養については多分に欠ける所があって、理解に苦しむのであるゆえ、如何ばかりの内容なのか?ひとつ、解説してもらえぬか?

 お~御前よ、拙者とて学生時代にはエスパニョールに傾倒していたしましたるゆえ、専門家では御座りませぬが、おそらくこの様な意味で御座りましょう。
 「寂しい身の上になった今の心境では、わが身とて浮き草の如く根も地に着いてはおりませぬ、貴方様が如何ばかりでも私のことを御気に懸けて下さいますならば、この期に及んで何の迷う事が御座いましょう、貴方様の元へ参る所存に御座ります。女子(おなご)の私にこの様なことを告白させるお方は実に心憎く、女子たる私のほうからこの様な文を差し上げるなど、わが身を思い恥ずかしゅうございます。道長殿」

 で、この矢文どの方向から飛んで参ったのじゃ?

 隣の参院殿(さんいんでん)の方からと察せられまする。これは、敵方の造反分子から御前宛の熱いメッセージであろうと察せられまするが。どの様に取り扱ったら宜しいものかと存じまするが?

 ならば、我が方も矢文をもって返信いたそうではないか。道長卿に当てられたものであるなら、わしとしても、知性と教養を持って返信せねば「脳ミソ」の程度を疑われるのである。この様な返歌は如何であろうか。
 「この世をばわが世とぞ思うもち月の欠けたることの無きを思えば。清少納言殿」。これでどうであろう?

 御前、知性と教養については、実に申し分御座らぬものと感じ入るものでありまするが、些(いささ)か強権だの強引だのという「御批判」を浴びねば良いと心配するものでありまするが。

 個人的な取引ゆえ、我が方の信用度を誇張したほうが好ましかろう。先ほど打ち込まれた矢にこの返歌を括りつけ射返してやるがよかろう。
 しかれば、彼らも大船に乗ったことを実感するであろう。全てはこれ戦略であると心得るべし。

 されば御前、早速に射返しまする。